yoshia さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:----
たぶん、どっかでつながっている。
サムゲタン、サムゲタンと当時話題を呼んでいた当作品だが、あまりにそれだけの理由でこの作品を貶めてしまっている印象を感じてしまうので、非常に寂しい心境である。嫌韓を喧伝するのは、それは悪いことではなかったのかもしれないが、それをきっかけに視聴を辞めてしまった人がいたのではないかと僕は憂慮している。
非常にもったいない。
いや、もったいないという言葉は適切ではない。
だって僕はこの作品で何かを学んだという意識が無いから。
今までは何かと批評するのが好きで、視聴中も「これ深いな~」とか感じ入ることが多かったように思う。そして何かと無意識のうちにそれを教訓として蓄積していた。
この作品は、限りなくその傾向に近いんだけど、
「僕の生きてる世界と、さくら荘のみんなはどこかでつながっている」
という錯覚が強すぎて、ただのアニメと割り切れなくて、もしかしたら物語として捉えきれなくなって教訓として染み入っていないのかもしれない。
だからなのか、最終話を見終えても寂寥感というものをあまり感じない。だって彼らと僕はどこかでつながっているんだから。
どこか遠く、彼らはまた集まって賑やかに、屋上を駆け回るかのように、
今という時間を謳歌しているのだろう。
と、そんなイタい考えに至ってしまう自分もあまり嫌いじゃない(笑)
●OPに関して少しだけ
確かに歌詞もなかなかいいと思いますけど、僕は単純にサビのサウンドが好きです。この作品の全てを語っていると思います。
あのポップなトーンと手拍子でリズムをを刻んでいるのを見ると、あの花火のシーンを思い出します。
まるで、終わらない花火が打ち上がるような印象をこの曲から受けます。
いや「終わらせないように花火を打ち続けている」が本質ですかね。
その空虚に見える合間は、現実を表してるようで。今日を集中して生きる彼らの姿こそ「青春」と呼ぶにふさわしい。