どらむろ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
短編40分枠の「あの花」みたいな感じ。約束をかな恵る桜の奇跡
約40分の短編映画です。幼なじみ6人の少女たちの成長と絆を、主にメインヒロイン・郁(いく)との関わりで綴っていく。
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」っぽい構図の感動物語ですが、本作はヒロインが幼なじみ達と同年代。
淡いタッチの綺麗な作画、40分で無駄なく纏まっているストーリーが持ち味。
…意地悪く見るとベタで深さは無いかも。ベタを素直に感動できる人向き。
あと郁ちゃん、「とある科学の超電磁砲」の佐天さんをちょっぴり彷彿としました(伊藤かな恵さんなので)。
{netabare}『物語』
幼い頃から仲良しだった6人の少女達が、思い出の桜の木の下にタイムカプセル埋める約束をしていたが、小学4年生の時に全員別々の学校に転校して約束果たせず離れ離れに。、
その4年後、成長してそれぞれの悩み抱えていた5人(郁除く)の前に順番に、元気いっぱいで無邪気な郁が現れて、交流して悩みをケアしていく感じに…
…実は郁ちゃんは……
桜の木の下、成長した6人が集い…奇跡が起こるのだった。
非常~にベタなお話なんですが、涙脆い為か…gyao!で久々に視聴して涙出ました。
40分くらいしか無い割に、5人のドラマやりつつラストのクライマックスに持っていく無駄の無いストーリー良かったです。
…流石に深い掘り下げはムリなので意地悪く見ると底は浅いかもですが。
短い尺ながら各々の個性や最低限の青春の悩み、それが郁の存在で回想も交えて解けていく流れは悪くないと思った。
5人全員集まって郁との思い出語り合うシーンは極力省きつつ、個別にドラマ重ねる事で、郁のドラマに焦点集中させる構成が上手い。
郁のキャラクター(元気印でムードメーカー、いつの間にか悩み軽くしてくれる)に感情移入させるに十分であり、郁が去る喪失感と桜の奇跡は十分な重みがあった。
青春成長劇としては限界があるものの、(ベタながら)感動物語としては見事なのでは。
本作はあまり個々のドラマに過度な期待はせずに、後半~終盤の桜の奇跡
に素直に感動できるか否かだと思う。
(私はチョロいので感動しました…)
総じて底の浅さには目をつむりつつ、テンポ良く感動路線に持って行ってくれる佳作と見ております。
…初見よりも、むしろ2回目以降の方が、泣けました。
テンポ良いので視聴が苦にならず、繰り返すと感動度上がる感じです。
『作画』
水彩画めいた淡いタッチで中々綺麗です。キャラデザも中々。
郁ちゃんは黒髪ストレートなので佐天さん少し彷彿とします。
背景も、クライマックスの桜の花も綺麗。
『声優』
メインヒロインの郁ちゃんは伊藤かな恵さん、ムードメーカーっぽい可愛さ満点でした。
他はオーデションで集めた素人なのですが、全員かなりイメージ通りで上手かったのでは。
特に難しい泣き演技など、決して上手くはないものの、最低限違和感は感じないレベルでした。
『音楽』
OP「トキメキノハナビラ」ED「あの桜の木の下で」共に良い歌です。
EDは些か冗長かも…。
BGMがかなり良い点を評価。クライマックスは結構あざといです。
『キャラ』
ヒロインの天雲郁(あまくも・いく)ちゃん、「とある科学の超電磁砲(レールガン)」の佐天さんを彷彿としました。
一見性格は違いますが…声とビジュアルと、友達同士の潤滑油的なコミュ力の高さ故に。
特別な事何もしてないのですが、彼女の存在感が、各々の悩み軽くしていく展開は自然さ感じますし、こういう子ひとりいてくれたらムード良くなるだろうなぁ…と思った。
郁の存在が各キャラの良さを自然に引き出している。
良い子ですねぇ…可愛いですし。短編ながら結構お気に入りヒロインです。
他5人は短編だと顔と名前一致しないのですが…
まあ別に無理に覚える必要は無いタイプの作品なのでは。
短い尺で最低限個性は出せていたのでは。
弓道のお嬢様がかわいい&良い子だなーと思った。{/netabare}