RFC さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
スタッフの愛を感じる
私がアイドルマスターにたどり着いた道順は、
同人誌→ニコ動→アイマス2→アニマスという流れでした。
【作品概要】
765(ナムコ)プロダクションという弱小プロ所属のアイドルの卵たちが
新米プロデューサーと共に芸能界を駆け上がっていく物語です。
【作品に対する感想】
もとからアイマスに対する思い入れが強いので、どこまで公平に評価
出来ているか自信がないですが、成長記を好む方にはお勧めですね。
ゲームからアニメにステージを変えた途端に大失敗する作品が多い中
私はアイマスは大成功したと思っています。
1)物語
2クールで製作されていますが、
前半は弱小プロダクションの アイドルの卵たちがデビューするまで、
後半はデビューしたのち、ライバル事務所(の社長)の妨害を
受けながらも成長していくアイドルたちとプロデューサー姿が
描かれています。
ストーリーは各アイドル一人一人にスポットを当てて展開されます。
どうしても好きなアイドルの回とほどほどのアイドルの回とでは差が
出てしまうので、物語の評価は満点とはいきません。私はもともと
千早が好きになってアイドルマスターに惹かれたので彼女の話は
どうしても贔屓目になってしまいます。
2)声優
もう何年もそのキャラをやってきているベテランなので、
安心して聞いていられます。
3)キャラ
私はもともと歌やキャラデザで
ぶっちぎり好き 千早
かなり好き あずさ、春香、貴音、響、小鳥
普通 律子、やよい、真、雪歩
あんまり 伊織、美希、亜美、真美
といった印象でした。
ただ、この作品で印象がだいぶ変わったのが二人。
伊織…小生意気なガキってイメージだったのがむしろ最もまともな人?
至る所で、特にやよい回で株が急上昇でした。
美希…勝手なわがまま娘で正直鬱陶しかったのが、本気になったときの
輝きにシビれました。
4)作画
オープニングを見た瞬間、スタッフの愛で満ち溢れてると感じました。
CG使わないでダンスのあの細かい絵の書き込み。良かったです。
それはライブのシーンでもふんだんに活かされており、
異様に興奮した記憶があります。
5)音楽
音楽は山ほどある楽曲をアレンジしたりして上手くシーンを
盛り上げていると思います。
特に印象に残っている曲を記します。
・READY
華々しくOPを飾ってくれました。これで一気に心を鷲掴みですね。
・青い鳥(TVアレンジ)
従来の曲と異なる、ちょっとアップテンポな淡々としたアレンジです。
歌以外のすべてを切り捨てるといった千早のイメージに合った
哀しいアレンジのように思えました。
そういえばピアニート公爵さんという方が凄まじい演奏をアップしてましたね。
・チアリングレター
真の歌で好きになった第1号でした。
・約束
数百曲あるアイマスの全楽曲のなかで私が最も好きな曲です。
9thのライブの件も含めて。約束するよ、前を向くこと
・ALRIGHT*
5thライブで涙をこらえながら熱唱していたシーンがよぎりました。
・笑って!
忙しくて心を亡くしてしまいそうな時に、「笑って」と言って貰えたら
・自分Rest@rt
通称ジブリ。1stライブの象徴の曲ですね。問答無用でテンション上がります。
・自転車
真の歌で最も好き、そして歴代アイマスの楽曲の中でもトップレベル。
・空
最強事務員こと小鳥の持ち歌ですね。ちょっと昭和のアイドルソングの
においを感じます。
・眠り姫
アニメでこれを聴くまであまり意識してなかったのですが、凄いですね。
・隣に…
アイマスソングの中でも、私の中でトップ5に入る曲。もっと扱いが
どうにかならなかったのかと、悔やまれます。
6)好きなシーン
{netabare}
①雪歩「いぇーーーーーーーーーーい!!」
男性恐怖症・引っ込み思案でなんでアイドルになろうとしたんだ!?
と突っ込んでしまいたくなる雪歩が一歩を踏み出した瞬間。
苦手なものと戦おうとするのは、どんな小さなことでも尊いと思います。
②水着回の徹底的な千早いじめ
いや、水着回の時点で絶対千早いじめになるとは分かってたんです。
でも、ここまでやるかって(笑
なんてことない会話シーンでも巨乳二人の間に千早を配置してみたり…。
③あずささんのウェディングドレス+バラ
ふつくしい・・・
あずささんの魅力を前面に押し出した回だったが、
何気に美希の才能が至る所で見られた回でもありました。
④765Pro1Stライブ
昔楽器をやってたので、あの楽屋裏の緊張感がよくわかります。
ましてあんなトラブルが起こったら…。
みんながどうにかしたいと思っていたからクリアできたトラブルですね。
特に美希のガンバリは尋常じゃなくマリオネットのシーンは感動を
覚えました。
⑤生っすか?
もう各アイドルの魅力を詰め込みまくった回。
後で段ボールの真相を知り、中の人にも一気に興味が出ました。
⑥約束
アイマスの最高回。もう何回観ても涙が止まらない回ですね。
いつもどこか陰を落としている千早が満面の笑みで
涙を流している。春香が千早のATフィールドを切り裂いて
ふみこんでいくところもGoodです。
{/netabare}
この作品を観られてよかった…
追記>
アニメと直接関係ない話ですが、アイマスの中の人は定期的に
ライブをやってます。9thのライブでアニメの「約束」のシーンを
思わせることが突発的に起こります。
プロとしてはどうなのかという論議はあるにしろ、私は
仲間のありがたみで涙を禁じえませんでした。
劇場版への布石?
{netabare}
ところでアイマス(765プロ)の核でもある天海春香。
彼女の問題が解決されないまま終幕を迎えたことは
私の中で大きなしこりとなっていました。
春香が掲げる「みんなでいっしょに」。
これはあくまで目的を達成する手段の一つであって、目的ではありません。
作中でもこの考え方がキーとなっていさかいが生じます。
美希「春香はどうしたいの?」
この一言はとても大事と思います。
美希は「自分がキラキラ輝く」という目的のために
溢れんばかりの才能をつぎ込み、迷わず爆進するタイプです。
だから、春香がなぜ「みんなで一緒に」にこだわるかが理解できません。
美希にとって「みんなでいっしょに」は「自分が(みんなが)輝く」
ための一手段に過ぎず、そこまで固執する理由はありません。
春香が「みんなで」を優先して舞台を降りるといったことは
美希には全く理解できないものだったと思います。
結局春香は答えを見つけられないまま、カリスマ千早の呼びかけで
「みんなで」に応じた仲間に助けられました。
私はこの終わりを迎えて
「きっと春香は近いうちに痛い目を見る」
と感じました。
劇場版でそれは現実となるわけですが…。
私は春香の考えを全否定はしません。
むしろ私の考えは春香に近いです。
だからこそ春香の考え方がリーダー向きではなく、
結果春香は苦しみ、周りも振り回されると知っています。
手段が目的になっているうちは、一本筋が通らず
とかく周りを混乱させることが多いです。
春香は今後どういう存在になっていくか?
筋の通ったフラグを立て切って、リーダーとなるか?
あくまで手段を目的としたまま、1プレイヤーでありつづけるか?
気になるところです。
なお、わたしは765プロでリーダーになりえる人材は以下の通りと思います。
・計算でリーダーとなりえるタイプ
それぞれの特性を読んでコントロールできる人
律子 伊織
・天然でリーダーとなりえるタイプ
我が道を進んだ結果、賛同する人が勝手に付いてくるタイプ
美希 千早
{/netabare}