蒼い✨️ さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
私、気になります!
アニメーション制作:studioぴえろ
2014年4月 - 6月に放映されたTVアニメ。
原作は、『花とゆめ』で連載中の椎名橙さんによる少女漫画。
私は読んでませんけどね。
吹けば飛ぶようなちっぽけな国「雨の公国」の第四公女ニケ(17)が、
即位して僅か3年で世界を征服した「晴れの大国」の少年王リヴィウス一世(11)に、
嫁ぎに行くことから物語が始まります。
う~ん。なんか、印象としていろいろと設定に無理を感じましたね。
小学生ぐらいの子供な王様に征服される世界。
ニケ姫は、港から王宮まで護衛もつけずに一人で行っちゃうし。
名家や王族の婚姻って、国と国の体面があるから外交官とか重臣をひきつれて使節団で行くのが普通でしょ。
「雨の公国」が小さくて貧しい国だからって外交担当者ぐらい居ても当然でしょー。
それに、身分が高いとテロや誘拐の標的になりうるからボディガードなしに一人旅ってありえない。
ありえないといえば言葉遣い。
主人公のニケは姫の身分にあるまじきな言葉遣いで『おまえ』×∞言ってるし、
リヴィウス王もニケよりマシだけどフランクな言葉遣い。
また別の国の姫殿下が登場するのですが、
リヴィウス王に対する言葉遣いも、
そこらにいる市井の恋する乙女が、
同じ学校の気になる男子に対するものであって、
一国の姫君が、世界に君臨する大王に対するものではないです。
いろいろと突っ込みどころが絶えないのですが、
この作品で大事な部分はそこじゃないのですね。
この作品は恋愛アニメです。国同士の関係とか陰謀劇とか、
全ての要素は恋愛ストーリーを盛り上げるための書割ですね。
ニケとリヴィウス王が様々な事件を通じて距離を縮めていく、
ただそれだけを楽しむのが正解なのでしょう。
実は途中までは、ニケの言葉遣いが悪いのは意味があって、
自分を繕うことの出来ない裏表のない人間性を示す個性だと解釈していました。
登場人物が現代口調の若者言葉で身分にとらわれないタメ口だらけなのも、
そのほうが登場人物の気持ちを伝えやすいという計算なのかなと?
しかし、10話目を観て目が覚めました。
中世の物語なのにマイクを持って歌っててアイドルコンサートっぽいことをやってる!
言葉遣いとか時代考証とか社交界のマナーとか王族の慣習とか外交儀礼とか、
多分、原作者はそこまで考えて漫画を描いてはいないでしょうし、
世界一の権力者であるリヴィウス王が、
暗殺の危険性も一切考えずに一人で歩きまわってるのも、
深く考えちゃダメなんですねw
人形劇的な世界観の少女漫画をアニメにしたものなんだ!
そう思って、私みたいにつまらないことにイチイチこだわることをせず、
ただラブストーリーだけを楽しみましょう。
ミュージカルっぽいですが、歌と物語で魅せる部分がしっかりありますし。
最期にひとつだけ!
横山智佐さん、昔は幼女やヒロインの役を中心にやってたのに、
老婆も演じるようになったのですね。時の流れを感じました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。