蒼い✨️ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
いつか花咲く。
2011年4月~9月に放送された。全26話。
P.A.WORKS制作のオリジナルTVアニメーション。
お仕事アニメとして有名な本作品。
金沢の温泉街を舞台に繰り広げられる青春ストーリーです。
概要
東京に住んでいる母子家庭の女子高生・松前緒花は、母親が恋人と夜逃げすることになって、
温泉旅館・喜翆荘を経営する会ったこともない祖母のもとに行くことに。
しかし、そこで待っていたのは経営者の孫としての甘い生活などではなく、
住み込みの仲居としてこき使われる日々だった。
主人公の緒花は見た目も性格も子犬のようなキャンキャンうるさい女の子。
未熟ながらも彼女の精一杯な姿勢は、従業員たちに影響を与えていきます。
お仕事アニメですので、旅館での日常と仕事が基本的な展開です。
緒花は、喜翆荘での出来事を通じて何度もトラブルに遭いながらも心が成長していきます。
それと、若者らしく恋愛要素もありますね!
感想
板前見習いの鶴来民子からは「死ね」と言われ、
女将としての祖母からの往復ビンタで頬を腫らす主人公・緒花。
空気が読めず言い訳だらけの緒花の鼻が折られまくってます(慣用句)。
第1話でつかみはバッチリですね。
仕事は空気を読んでやらないといけないですし、
善意でやったことだからと、ミスを言い訳することは絶対に許されない。
当たり前のことなんですが、こんな感じに仕事に対する心構えみたいな物を、
物語を通じて教えてくれます。
この作品は、「あにこれ」では朝ドラによく例えられてますし、
実際の所、実写でも良いぐらいの内容でしたね。
喜怒哀楽を交えた人と人の心のぶつかり合い。
前述のとおり、職業意識の持ち方などなど、
コメディ混じりながらも人間が描かれていたと思います。
声優さんについて
超電磁砲の佐天さんのひとが緒花で、初春の人が同学年で仲居仲間で友達の押水菜子。
中の人は同じなのに、全然印象が違っていて面白かったです。
民子役の小見川千明さん!脳天気な声を出す棒読み声優だと思ってたのですが、
きっつい性格の役が凄くハマってました。本当に意外。
音楽について
安定の浜口史郎さんでしたね。
あと、後期ED「はなさくいろは」がお気に入りだったり。
作画について
喜翆荘の建物。四季に彩られた草花。
などなど、すっごく背景が細かくて綺麗でしたね。
あと、P.A.WORKSは女の子が判子絵になりがちなのですが、
この作品ではそんなことがなくて良かったです。
この会社は今回の岸田メルさんみたいに、
描き分けが可能な人がキャラ原案を担当したほうがいいですね。
最終回まで観て
「花咲くいろは」の主人公は松前緒花ですが、
その祖母で女将の四十万スイが、もう一人の主人公といえるでしょう。
老齢の彼女が喜翆荘とともに歩んできた人生の重みが作品から感じられて、
女の子が可愛いだけの作品とは、かなり違った趣きを観るものに与えていると思います。
背筋が伸びて凛としてる老人って絵になりますよね。
人の生命と心は親から子へ、子から孫へとバトンが受け継がれていくんだって感じで、
見てて、じわっとくる場面がありました。
総じて思う
私は人と人が真っ直ぐに気持ちをぶつけあって怒ったり泣いたりするタイプの作品が好みですので、
大変楽しめました。
いかにも深夜アニメな入浴シーンを除いては私の親に勧めてもいいドラマ作品であると思いました。
これにて感想を終わります。
読んでくださいまして、ありがとうございました。