oneandonly さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
良くも悪くも実験的な作品
世界観:8
ストーリー:5
リアリティ:4
キャラクター:6
情感:5
合計:28
「この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上!」
入学早々、時を止めるような挨拶をした涼宮ハルヒ。
そんなSF小説じゃあるまいし…と、誰でもそう思う…。
しかしハルヒは心の底から真剣だった。
それに気づいたキョンをとりまく日常は、もうすでに超常になっていた…。
涼宮ハルヒが団長の学校未公式団体「SOS団」が繰り広げるSF風味の学園ストーリー。
(公式HPより)
あにこれ20位内にハルヒの劇場版が入っていること、近年のアニメでは見ておくべき名のある作品と思い視聴しました。
まず、ハルヒの自己紹介発言が常識ではありえないのですが、その後の展開では、{netabare}本当にそういった異能の方々に囲まれ、その存在自体が世界規模で影響を与えているという壮大さを見せつけられます。{/netabare}
常識人であるキョン(本名がもう思い出せんぞ)の視点で描かれているのですが、モノローグが良い味を出していることもあって、序盤は結構楽しめました。
ただ、中盤からのエンドレスエイトには驚きました。{netabare}平日は1日1話ペースで視聴していたので、最初はこのエピソード見たなと、次のエピソードに移ったらこれも見たぞ、と混乱。結局、8話を使い、ほぼ同じエピソードを繰り返すのですが、最後まで見てもここまで時間をかける必要がどれだけあったのかという疑問は晴れませんでした。もちろん、そういった批判を受けることを承知で製作されているのでしょうから、これは試行と捉えるべきものなのでしょう。
そして、朝比奈ミクルの大冒険。いかにも萌え萌えで苦手だったみくるボイスもこの頃には慣れていて、このOP曲は意外と癖になります(笑)ここでもキョンのモノローグ的解説が、理解不能な映像を作品にまで仕立て上げているんですよね。全体的にリアリティの低い作品ですが、ここは評価しています。
最終話の部室で有希が読書をしているだけのシーンが異様に長く続いたり、本棚からみくるの着替えを映すシーンで、有希がこちらを見ているかのように本を抜き差ししたり、何を伝えたいのかはわからないですけど、視聴者を意識した不思議な描写が印象的でした。{/netabare}
ハルヒにリアリティを感じないのと、後半の言動に理不尽さがあり、魅力的とも思えませんでした。試行が多いという面で歴史に残る作品というのは認めますが、その試行が物語にプラスに働いているとも思えず、作品の芸術性は高くないというのが私の印象です。
(2015.10頃視聴、2017.5調整)