セメント さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
豪和家
突然能を舞い出すのは基本
高橋良輔監督作品とあってリアルロボットアニメです。
日米の対立という政治ドラマとしての側面、輪廻転生などの仏教思想を取り込んだ人間ドラマとしての側面があり、2クールという短い時間で纏まっているので非常に話が難解です。
その分、常に思考して見ないといけないアニメであり、考察の余地はあると思います。
しかも出てくる登場人物がどいつもこいつも仏頂面をしていて、最初はキャラの区別が付き難いんですよねぇ。
キャラを把握した後にもう1周見れば、話がすらすら頭に入って来るかなぁと思います。
会話の節々に強いメッセージ性がありそうなの何個もあって、私自身まだまだ理解に至ってません。
ガサラキって結局の所コンピューター化した宇宙人で、進化に行き詰って人間で可能性を試してたってオチでいいんですかね。
気になったところだけ備忘録的に書き記しておきます。
8話"生きるとは物質的な豊かさを手に入れることなのか?"
14話"三界また火宅の如し、自らを焼く火こそこの世の本質"
19話"理想を妨げるのは圧倒的な無関心から生まれる無理解"
22話"人の命は無と無を繋ぐ残影、悲しみも無から聞こえる残影の一つに過ぎない"
25話"理想は人と相容れない"
思うと豪和一清からしか引用してない気も、まぁこの作品における正の存在が主人公だとしたら、彼は負の存在ですからね。
"凄いけど面白くない"なんて言われてますが、他のどのロボアニメとも違う異質さがあって、見といても悪くないじゃないかと思います。
企画はサンライズ、「ボトムズ」「レイズナー」の高橋監督作品です。
後に「スクライド」「コードギアス」を手掛ける谷口悟朗さんや「ロビン」「エルゴプラクシー」の村瀬修功さんも主要スタッフとして入っています。
メカデザも出渕裕さんに荒牧伸志さんと非常に豪華で、実際作画に関して凄いというのは事実です。
主人公・豪和ユウシロウを演じるのは檜山修之さんです、他も豪華だと思います。
ちょっと気になったのはタクティカルアーマーに乗った時の息遣い、あまりに激しくて過呼吸になるんじゃ?と心配になることはありました。
OP、種ともこさんの歌う「MESSAGE #9」はサビ前に能の囃子が入ってたりとオリエンタリスティックな楽曲です。
前髪切り過ぎ系ヒロイン()
あと主人公の妹が主人公のことを"お兄様"と呼ぶんですよね。
それで「劣等生」と似てる!なんて言われてたようですが・・・
本作、かなりマイナーだと思ってるんですが、この認識合ってますかね。
これ分かる人って、通だなぁって思っちゃいますね、自分でいうのもあれですけど。
続編もないと監督がおっしゃってて、スパロボ参戦があればまた盛り上がるかもしれないですが、どうかなー。