「カードキャプターさくら さくらカード編(TVアニメ動画)」

総合得点
81.1
感想・評価
723
棚に入れた
4444
ランキング
422
★★★★☆ 4.0 (723)
物語
4.1
作画
3.9
声優
4.0
音楽
4.1
キャラ
4.2

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

見た目子供向けなのに内容的には大人が見ても面白い。

46話でキリのいい所で終わったアニメですが人気があったためか
続きがあるという展開
となると何をやるのかになるのだけど
46話までは桜がクロウカードを集めてクロウカードの主に
なるまでのストーリーだったけど
47話からはクロウカードの主になるための修行を
しているような感じですね。
クロウカードをさくらカードにするために色々頑張る展開でした。
なぜクロウカードをさくらカードにしなければならないのかは
クロウカードはクロウの魔力で動いていたけど
主が桜に変わり、桜の魔力で動かさなければならないということでした。

さくらカードにするためにはクロウカードを使わなければ
いけないのだけど、使わせるためのイベントを起こすために
新キャラのエリオルが色々事件を起こして暗躍する展開ですね。
ただエリオルに関しては視聴者には序盤で正体が判明するので
謎という部分は薄く、いい奴ぽいし正体からは悪役という
ことは考えにくく事件を起こすものの、どうしてもやらせ感は出てました。

じゃあ何がいいのかになると、事件が起こりさくらカードにするために
頑張る過程で各キャラの掘り下げや恋愛面を掘り下げたり
して、よりいっそう各キャラの関係が強まるものが良かった。

まず桜と小狼の関係なんですが
桜と小狼の関係は35話にしてようやく小狼が桜にたいして
恋愛感情を抱くのだけど
ただしそれが恋心とは気付けないというスローな展開で
今のアニメから見てみると考えられないくらいオクテですね。
ただオクテだからこそ、小狼がそれが恋心とは気付けない悩みは
47話からの展開でも微笑ましい所はありましたね。
小狼に関しては桜のことを真剣に考えて
悩んだあげく結論が出た後の彼のとった行動は
カッコ良く、かなり感心させられました。
とても小学生には見えない行動の数々は驚きです。
恋愛にたいしての彼の考えには感服するまでですね。

それだけなく、その結論を出すまでにユエや雪兎や知世のアドバイスが
あってこそ出せた結論なので各キャラの優しさに後押しされて
前進出来たのもいい話になっていて
個人的には、いい仲間を持てていいなって思ってしまいました。
アニメの中のキャラなのにここまで純粋にその関係がいいなって思えたのは
あんまりないので、本当に良かったですね。
知世なんですが彼女に関しては、桜のことを好きだけど
それを第一優先としないで桜が幸せになってもらえるなら
桜が他の人を好きになってもかまわないと小狼に話していたけど
本当にそうとしか思えない大人な対応には心が打たれましたね。

他にもカード達と桜の関係を掘り下げたり
ケルベロスやユエの掘り下げや雪兎と桃矢の関係を掘り下げたり
クロウとユエの関係の掘り下げと
2クールしかないのに桜と小狼の恋愛をしながら
まんべんなく各キャラの掘り下げが出来たのには正直かなり良かった。
それだけでなく、桜のさくらカードの主としての成長する展開も
見事に描ききっているんですよね。
フライのカードの効果が変化して成長したと感じ取れる
シーンは作画、演出が凄く良くて、桜カッコいいと思えました。
これはエリオルのやらせによって引き起こされたものなのに
そうと思わせない凄さもありましたね。

全体的にも、見た目は子供向けなのですが大人向けな内容でした。
キャラの心理や考え方は凄く大人でモラル的にも
大人な対応だったと思います。
終盤の桜の恋愛に関しては悲しい展開があるのですが
桜はとても小学生とは思えない対応の数々は感動してしまいました。
桜に関しては一貫して優しくて大人な対応でした。
ただそんな桜でも女の子なので、そばにいてあげる人が
必要ということで小狼は桜の支えになるという見事な展開を
自然にやってのけたことに関しては感心してしまいました。

最後も凄く良かったですね。
2クール目序盤、失敗イベントと思われていたフラグを回収するもので
ここで回収するのって?反則的に来るものがあり
これはズルいなって思えるくらい終わり方は見事でした。
感動ですね。これが数話で築き上げたものならともかく
70話を見事に描ききっての結果もあるので
その積み重ねが見事に実る結果には感服するしかないですね。

終わってみると2クールで無駄のないストーリー展開で
桜のカードの主としての成長、桜と小狼の恋愛
雪兎と桃矢の関係、クロウとユエの関係
隙のないストーリー構成だったと思います。
当時見ている時は気付かなかったのですが
アニメを評価するようになり、全てを良しとせず
作品について色々考えるようになってからこそ
気付ける良さもあるなっと思ってしまいました。

問題点は当時はさほど気にしてはいませんでしたが
クロウカード編同様にやはり今見るとホモの要素もあり
よくNHKで放映出来たなと思いますね。
ただオタクになって初めて気付けるくらいストーリー進行上
上手く入れているので普通の人には気にならないくらい
丁寧さがあったのでホモでも当時は気にならなかった。
利佳と寺田先生の関係もクロウカード編同様に
アニメでは健康的な感じに抑えられていて良かったです。
原作では完全アウトな関係なのでいい変更点でした。
そういった配慮はあるのですが
ただ確かに叩かれてもしょうがないかなと思える要素はありましたね。

作画については、キャラの作画はクロウカード編では
たまに乱れがある回があったのですが
さくらカード編では全体的にもキャラの作画は安定していて綺麗でした。
最終回の作画は桜と小狼はかなり可愛くも描けているので最後まで良かった。
フライのカードの効果が変化した回でのアクションは凄く動いていて
演出もかなり良かったので今見ても、かなりいいと思える出来はありました。
2006年の再放送でも見てましたが1999年から2000年ごろの作品なのに
2006年ごろの作品と比べても綺麗だなと思いながら見ていたので
当時としては高水準な出来だったのでしょう。
今でも普通に見れるぐらいはありますね。作画面は高評価出来きます。

声優さんについては桜役の丹下さんは声質はいいので声は合っていたと思います。
地声とのことで叫び声も違和感がないので、その点は良かった。
ただクロウカード編と比べても演技力はあまり変わらず普通でしたね。
まあ普通な感じが合っていたのでしょう。
エリオル役の佐々木さんは中性的な所が上手かったですね。
二面性のあるキャラでもあるのですが切りかえもキッチリ
出来て良かったです。

エリオルに関しては、やらせぽいのでその点は気になりましたが
ストーリーものは終わらせるのが難しいのに
綺麗に終わっているので、その点は評価出来るでしょう。
各キャラの掘り下げや成長もキッチリ描けてるし
中身はかなりあり、良エピソードは多かったので
ストーリーはかなり良かったですね。
驚くべきとことは、これが子供向けアニメとして放映されてた点かな
メインキャラの大人な対応や恋愛面も凄く丁寧なので
内容的には大人が見ても面白いと思える内容だった。

評価はクロウカード編とほぼ同じですが作画面の向上で
その点はプラスしました。

投稿 : 2017/03/11
閲覧 : 317
サンキュー:

7

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