「シティ・オブ・ザ・リビングデッド(OVA)」

総合得点
計測不能
感想・評価
4
棚に入れた
13
ランキング
7907
★★★☆☆ 3.0 (4)
物語
2.8
作画
3.0
声優
2.9
音楽
3.4
キャラ
3.3

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ネタバレ

アイコン さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.0 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

すべてがZになる(レーティング的な意味で)

※下劣で下品な言葉遣いを含んでいるため閲覧注意


あぁ、ついにこれをレビューする時が来てしまった……。


ゾンビ特集第五弾は、

『シティオブザリビングデッド(原題CITY of ROTT)』

という、
史上最高のクソアニメです。

大事なことだから二回言いますが、
史上最高の"クソ"アニメです。

とりあえずこの作品の内容を一文でまとめるなら、

「ひたすら主人公のジジイが新しい靴を探すため、
歩行器具でゾンビどもを倒しまくる」

というストーリーなのです。

どうです?
意味がわからないでしょ?

更にそのクソみたいな作品を飾るのは、
清々しいくらいのクソ設定。

{netabare}ってかあらすじ、
物語の本筋をネタバレすんな(笑)
まぁ、伏線の必要性なんて
この作品にはあっても
なくてもそう変わらないけど。{/netabare}

こういったB級テイストの
ゾンビ映画にありがちな、
その謎の寄生虫の
「謎」が明かされないとか、
どのくらいの規模まで
そいつが侵食してるのか、
無事な地域はあるのかとか
そもそもそんなものが
どこから現れたのかとか。

まぁそんな細かいところが
全く説明されないので、
(多分作者も意図してそうしてる)
真面目な脚本期待してると
ホント腰抜けますよ。

アニメだからまだ良いのであって、
これを実写で撮ったとしたら
レーティングや映画の内容からして
間違いなくZ級のレッテルを貼られるでしょう(笑)

これはあくまで、
「ゾンビを無双するジジイ」
を見るためのアニメなので(笑)

そして、このDVDの日本の配給会社は、
『JVD』と呼ばれる洋画ホラーの
金字塔と呼ばれる

『死霊のはらわた』

『悪魔のいけにえ』

等のB級ホラー映画と同じ会社。

と言えばちょっとすごい感じがしますが、
この「JVD」がなかなか癖のある
声優をキャスティングするのです……。

B級ホラーファンの間では
かなり知名度があり(悪い意味で)
一度この名前を聞いた途端、

「よし、字幕でみよう」

と即決する方も多いでしょう。
それくらい、悪ふざけの過ぎる会社なのです。

「ノリがニコニコ動画」

と言えば分かりやすいでしょうか。

その映画の世界観に合わないアドリブ。
潔すぎるほどの台詞の棒読み。
挙げ句映画の設定をぶっ壊しにかかる
その勇ましさは、ある意味評価に値します。

今作でもその悪い癖を
発揮してくれちゃってます。

完全に舞台はアメリカなのに

「今のって同級生のボブじゃないのか?」

って台詞が

「今のって同級生の明智くんじゃない?」

という台詞に変わってたり、

登場するヒロインの名前が
「るりこ」になっていたり、
ショッビングモールのことを
「歌舞伎町一丁目」と表現したり、
挙げ句の果てに
「靴がほしい」って台詞が度々
「ボインの美女と結婚したい」って
台詞に変わってたりと、
声優たちがアドリブいれまくって
実にカオスな状態に。

個人的にDeepRedの吹き替えは
ちょっぴり好きなので良いのですが、
無理な人はとことん無理でしょうね(笑)
意図してやってるんでしょうが
登場人物がほぼ棒読みだし。

まぁそんなこんなで
「JVD」のことはともかく
この作品自体も大概なもので、

舞台はクソみたいな悪臭を放つ
ゾンビどもが居座る巨大な都市。

そして主人公のジジイは
肛門括約筋がゆるっゆるの
クソッタレ。
(※ただし日本語版に限る)

更にそのクソッタレジジイの
愛用する歩行器具は
なぜかペラッペラ喋りまくり
クソウザいギャグを飛ばしまくる
クソ野郎。
(※ただし日本語版に限る)

そんなクソキャラクター達を
クソ脚本とクソ演技
(※ただし日本語版に限る)で
更にそのクソさを輝かせ、
史上最大のクソストーリーを
見せてくれるという、
最初から最後まで実に
クソにまみれたクソ作品なのであります。

こんな作品誰も見てないだろうなーとか思いながら
あにこれで調べたらマジで誰もレビューを書いてないって言う……。
なんか逆に落ち込む(笑)

まあ、本当は
誰か見てるんだろうけど
そのあまりの内容のクソさに
「臭いものに蓋」をするように
敢えてレビューを書かなかったのか、
もしくはこんな作品にレビューを書くことすら
めんどくさかったのか(笑)
触らぬクソに祟りなし、と。


ただこの作品、アイデアや演出は好きです。

だってこのお爺ちゃん
ただの歩行器(喋るけど)を
ゾンビを倒す主な武器と使用するのですが、
その動きはブルース・リーもビックリ仰天の
歩行器さばき。
(なぜブルース・リーの名前を出したのかは
本編をご覧になれば分かります)

それだけならまだしも、
一体どこでそんな技を身に付けたのか、
2丁拳銃をまるで
どこかの悪魔ハンターの如く
スタイリッシュに使いこなし、
更には道端で拾った他人のバイクを
まるで自分の手足のように乗りこなし、
それだけではあきたらず
片手でバイクを運転しながら
片手で銃をゾンビへ向けてぶっ放しまくる
という離れ技を見せつけてくれます。
お前マジで何者だよ。

それでいて、
コミカルな表現もあるものの
かなりグロい描写が描かれてます。
そういったものを見てきた自分も
これはマジで吐き気を催すレベル。
食事中は絶対見ないでください。

しかも驚きなのがこの作品、
全て個人で描かれたものなんです。
フランクさんという方なのですが、
脚本や作画や演出に至るまで
全て自分一人でやってのけたのです。
こんな作品を作り上げるために。

ちなみに主人公のクソジジイも
フランクさんが声を当てています。

ゾンビでショッビングモールで
フランクさんと聞くと、多分あのゾンビゲーを
思い浮かべる方もいるでしょうが、
関係ありません。

でも、寄生虫という設定や、
元が『ゾンビ』ということや
この作者の名前がフランクなあたり、
もしかしてこの作品も意識してたりして?
と思ったら公開された年は
ほぼ同じなんですね。偶然の一致?
それとも後付け?

ちなみに外国のゾンビ映画で

『シティオブザデッド(原題LAST RITES)』

と言う物凄く紛らわしい
名前の作品がありますが、
全く関係ないので注意を。

ちなみにこれだけのぶっ飛んだ作品でも
ちゃんとゾンビ作品へのリスペクトは忘れていません。
この作品に出てくるショッビングモールの間取りが
『ゾンビ』そのものだったり
ジジイが歩行器を振り上げる
ポージングがもろ『死霊のはらわた』だったり。

ただ、前半はテンポ良かったけど、
後半はかなり失速してしまうので、
ちょっと飽きてくるかな……。

BGMもアニメの動きも
良くも悪くもゲーム的で、
お世辞にも出来が良いとは呼べません。

更に上記に記した通り
日本語版の声優の癖が強く、
グロい描写もかなり目立つので
本当に見る人を選ぶ作品。

まぁそんなわけで
この作品を総評すると、
脚本、演出、キャラ、演技と、
この作品の最初から最後に至るまで
実に丁寧にそのクソさが練りに練り込まれ、
最終的にこの作品を見終わった後に残る、
時間をクソと共にトイレに流してしまったかの
ような余韻の胸クソ悪さが
逆にクソにまみれすぎてクソ清々しいと言いますか、
こんなクソ作品見なかった方が
電気代を無駄にしない分まだマシだったわと
思わせるくらいの徹底されたクソッぷりに、
なぜこんなクソ作品に時間を
はたいてしまったのかという作者への疑問や
本当にこんなクソ作品を商品として
発売なんかしてよかったのだろうかとか、
このクソ作品に金を払って見てしまった人は
正に配給会社にクソを投げつけたくなるような
気持ちになってしまうんじゃないかという
自分の考えを今ここに文として
書き出しているこの時間さえ無駄に思え





まあつまりクソアニメってことです。

投稿 : 2015/11/19
閲覧 : 293
サンキュー:

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