「帰宅部活動記録(TVアニメ動画)」

総合得点
63.8
感想・評価
701
棚に入れた
3345
ランキング
4143
★★★★☆ 3.2 (701)
物語
3.3
作画
3.3
声優
2.8
音楽
3.3
キャラ
3.5

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

「GJ部」「ゆゆ式」路線の美少女会話劇場型コメディー。ネタは意外に良質、4話以降化けます!

「帰宅部」とかあまり関係なく、少女5人組がとりとめの無い会話から話題を広げてボケツッコミを繰り返す。
一部超人がいるので完全な日常系ではありませんが、ほぼ「GJ部」や「ゆゆ式」「生徒会の一存」路線のコメディーです。

声優陣が素人同然なので拙さ目立ちますが、慣れてくると愛着出てくる…かも?
(千本木彩花さんのデビュー作です)
ネタが意外に知的で飽きさせないのと、キャラデザが可愛いのが見所かも。
※ニコニコ動画の無料放送で再視聴しましたが、自分でも意外な程に楽しめた。
…これ、大好きです♪B級かも知れないが…私的にイチオシ作品。
3話までイマイチでも、4話以降すごく面白かったです。
私的に良作の基準「繰り返しの視聴に耐えうる」を満たしていました。

※2015.11.29投稿を微修正

{netabare}『物語』
少女5人組がひたすら会話してネタを展開していくタイプ。
牡丹先輩が人間離れした超人なので、実は完全な日常系では無かったり。
(本作の方が「異能バトルは日常系の中で」を真面目に日常系やってる印象)
変人たちのボケた話題に主人公がツッコミ入れるパティーン。
序盤はまだキャラに愛着湧かない+声優陣の棒が気になり、イマイチに思えてしまいますが…

4話以降、グーンと面白くなってきます。
思念で熱いやり取りするだけで全く動かない「野球回」
など、会話→シチュエーションを妄想→ボケツッコミに持っていく。
「てさぐれ」に近い感じですが、こちらの方がより「卑近で親しみ易いお題→からの奇抜な発想」が多く、またネタが幅広いです。
あまりマニアック過ぎるネタが少ないのも良い。(ゲームだとドラクエネタ、漫画だとソードマスターヤマトの四天王ネタくらいか)

1話辺り3本建てくらいでテンポ良く、意外に飽きさせない。
意外に知的なネタや、卑近な状況から無駄に盛り上がってみたり、時にメタな自嘲…しかも実は以前に伏線が張ってあったり、時に予想外のハートフルあったり、かと思えば超人(変人)のキャラで引っ張ってみたり。
1話1話はくだらないのですが、バリエーション豊かなネタをテンポよく組み合わせてくるので飽きない感じです。
飽きるヒマなくネタを繰り出し、キャラクター(新キャラや四天王などのゲスト)に愛着湧いて、余計に引き込まれる。

…4話から、「自分たちの不人気やB級具合を自嘲したメタ」ネタもちらほらと。
普通なら興醒めしがちな禁じ手のはず…なんですが、本作だと何故か許せてしまう不思議。
棒演技も含めて各キャラに愛着が湧いてくる程に、ネタ振りとそこから展開される劇場型の短編ギャグが面白く感じられる。

5話の魔王(シューベルトのクラシック歌曲)や太宰治や宮沢賢治など、学校で習ったであろう題材…から、奇想天外なネタにしていくのは上手いと思ったです。
マニアック過ぎず、でもちょっぴりお勉強になるような微妙なライン…
を、いい加減愛着湧いてきた少女達がボケ劇場やってくれる、これが実に面白い。
夏目漱石の「こころ」の「精神的に向上心のない者はばかだ」を「SKB!」(S=精神的に K=向上心のない者は B=ばかだ)と連呼するネタ好きですw

7話の「しりとり」回は(ファンの間では)非常に評価が高い。
通常のしりとりではなく、双方「禁句」を1つ伏せておき、相手が禁句踏んだらアウト!
いったい禁句は何だ!?踏ませる為の戦略とは…!?
無駄に熱いナレーション、遊戯王みたいな熱いカードゲームバトル!
…これ、めっちゃ面白かったです。まさか、たかがしりとりがここまで熱いとは!
7話は3本立て最後のエピソードでも、まさかのちょっぴりハートフルで意表突かれた。
本人の目の前でサプライズパーティーの計画を練る帰宅部員たち。
サプライズの意味ないじゃん…
ところがどっこい…
そう思わせての、意外な結末。
このエピソードで、帰宅部員5人にますます愛着湧きました。

11話「終わりよければ、すべてよし」で非常に綺麗に(いい最終回だった…)と思わせ、もうちょっとだけ続くんじゃ。
11話は普通に素晴らしい締め、ここで終わってたら、泣…きはしないまでも、かなり寂しい気分にはなる。
12話はオマケ…と見せて、ある意味この作品らしい締め方。
程よく満足感ありました。

総じて
(声優の棒演技含めて)各キャラに愛着湧いてくる程に面白さ増していきます。
終始お気楽でストレスフリーなのと、ネタが親しみ易い。
一見適当…に見えて実は伏線が上手く、全体構成も秀逸だったり。
近年切られるラインと言われる3話までがイマイチなのを除けば、このジャンルでは私的に一番好きでした。
3話までがイマイチとはいえ、実は振り返ればそれすらも全体の中での持ち味と見れば、隙なし。
…遺憾ながら不人気作品ですが、これ、大好きです!
2週目以降の視聴でも殆ど飽きさせなかった辺り、(私にとっては)良作でした。


『作画』
全般的には良い、という程では無いのですが、キャラデザは十分可愛いです。
全員素直な可愛さあり、個人的にかなり好み。特に牡丹ちゃんはかなり美少女。
このジャンルはあんまり動きや綺麗さ求めてないので、キャラデザが可愛ければ十分。
EDの動画も含め、各キャラを可愛く描けている。
また、しりとり回など、シチュエーション毎の演出も優秀。(原作ファンですが、このシーンはアニメが原作超えている)


『声優』
メインキャストがかなり下手なのがネックか。
プロ未満の拙い声優陣の中では、木戸衣吹さんのツッコミが気を吐いてました。
それでも苦しい面はあり。でも後半になる程にツッコミスキル向上していくのが分かります。
部長の小林美晴さんは素人同然…なのが序盤気になりますが、次第に愛着湧いてくるから不思議。
この他も悪く言えば棒、好意的に見るとオンリーワン!
最終的には、この棒演技も含めて本作に愛着湧いた故、個人的には贔屓目に見たいところ。
あざらしのM・A・Oさんのショート解説がナイス♪
小沼英希さんの残念の白虎は独特過ぎる演技で逆に笑いがw
三澤紗千香さんと伊藤美来さん(ろこどるのゆかりさんとなにゃこ)も出てましたが残念ながら共演場面は無し…。
7話しりとり回での島崎信長さんの大真面目なイケボ解説も笑えますw

注目は九重クレア役で初主演の千本木彩花さん。
「ガーリッシュナンバー」のちーさまの棒演技は多分こんな感じだったに違いない…。


『音楽』
OP「2学期デビュー大作戦!!」が女子高生らしいキャッチャーな曲で好感持てる。
EDは各キャラ毎に複数あり、いずれも中々の良曲。
各EDは、キャラへの愛着深めるのに一役買っているのでは。
…実は音楽面もかなり力を入れている作品。


『キャラ』
回が進む程に愛着が湧いてくる。
主要キャラ名がお菓子で統一されていて覚えやすいです。
安藤夏希(あんどうなつき あんドーナツ)
塔野花梨(とうのかりん かりんとう)
道明寺桜(どうみょうじさくら 道明寺と桜餅)
大萩牡丹(おおはぎぼたん おはぎ、牡丹餅)
九重クレア(ここのえクレア エクレア)

画面から見切れる程のアホ毛なツッコミ主人公・安藤夏希ちゃんが大黒柱でした。
やっぱりツッコミは大事ですねぇ。
何気に姉弟萌え要素あったり、ツッコミでありながらボケを誘発する等、流石の主人公でした。

花梨(かりん)ちゃんは、あざといなぁ。本作の萌え担当。
毎度のあざとい可愛さ…からの天然さが萌える。

九重クレア先輩は花梨ちゃん溺愛する百合お嬢様、百合ネタとブルジョアネタの暴走が見所でした。
黙っていれば一番美少女なのに…

大萩牡丹先輩は一人だけ明らかに異能バトルアニメの住人です。
存在感だけでたちまち非日常になってしまう!
凛とした黒髪武道美少女で中二要素もあり、萌えるに十分。
桜とのユウジョウ!はハートフルです。

帰宅部部長にして本作のボケを牽引した道明寺桜先輩がエースでした。
リーダーシップ満点、黙ってても黙ってなくても普通に可愛いです。
意外と賢いのが見所、しりとり回やその他の知識ネタにて相当な学識を発揮。
賢いのに才能の無駄遣いしてくれる、こういうキャラいると俄然面白くなります。

謎のマスコット、あざらしの存在感も抜群でした。
いったい何者なんだ!?

萩調流四天王や生徒会長、弟君など、面白そうなキャラ豊富…
なだけに、出番少ないのが惜しまれる。
残虐の朱雀ちゃんツンデレかわいい。
残念な玄武は存在だけで笑えました。

…原作未登場キャラも含めれば「異能バトルは日常系の中で」っぽい感じなんですが、2期は絶望的なのが残念です。{/netabare}

投稿 : 2016/12/17
閲覧 : 512
サンキュー:

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