「とある魔術の禁書目録[インデックス](TVアニメ動画)」

総合得点
88.0
感想・評価
8078
棚に入れた
35510
ランキング
134
★★★★☆ 3.9 (8078)
物語
3.9
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

どらむろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

ライトノベル原作の異能学園物の代表格。世界観とキャラに魅力あり、観易いです

人気ライトノベルが原作の、異能学園アニメシリーズ第一作です。
「科学と魔術が交錯する時、物語が始まる」
超能力を科学的に捉えていて学生が超能力(実質的に異能)使える学園都市という舞台背景で異能バトルしたり、事件に巻き込まれたり。
…全24話、親しみやすいです。

大真面目に評価すると意外と点数辛くなってしまうのですが…
正直、数値以上に面白いです。
「ラノベの異能学園物」というジャンルでは良くも悪くも代表的な人気作であり、相応の魅力あり。
このジャンルに忌避感が無いならば、押さえておいて損は無いのでは…

{netabare}『物語』
超能力が科学的に研究され、学生が各々固有の能力を開発する「学園都市」という舞台背景、世界観がまず魅力的です。
自分も何か異能が使えるかも?とワクワクさせてくれる…
原作は2015年11月現在39巻の大著であり、学生が異能で活躍したり生活したりのワクワク感こそが本シリーズの人気の秘訣なのでは…
ですが、本作ではあんまりその面では期待出来ず。
※その方向ではスピンオフ作品「とある科学の超電磁砲(レールガン)」の方が断然面白い。

超能力の強さがレベル0~レベル5で判定され、主人公・上条当麻(かみじょう・とうま。何故かネット上では上条「さん」とさん付けされる)は最弱のレベル0、だが!
あらゆる異能の力を打ち消す「幻想殺し(イマジンブレイカー)」で異能者相手に大活躍!
※本作より圧倒的に知名度落ちますが「学園アリス」のヒロインの無効化のアリスと同類ですな。
主人公が強過ぎず、でもちゃんと活躍できる絶妙なライン…これが上手いです。
※近年多い印象の「落ちこぼれ設定だけど実は最強」系と違い、上条さんは本当に一般人レベルで限定的な切り札とド根性だけで立ち向かう感じが好感持てます。

全24話はいくつかの中編に分かれている構成。
「1~6話、インデックス編」(勝手に命名)
本作タイトルにもなっているメインヒロイン・インデックスちゃんは魔術結社に狙われてて、上条さんが彼女を助けるべく奮闘する。
狙われる女の子を守って戦う…女の子には狙われる理由あり、悲劇性も高い。素晴らしい王道ですな。
ここで本作の「科学と魔術が交錯する」世界観の説明と、魔術師との異能バトル、インデックスのあざとい可愛さ等、王道的な面白さあり。
幻想殺し(イマジンブレイカー)も効果的に使われており、無双じゃないけれどしっかり主人公らしいのが良い。
きちんと奇跡を起こしてのけるのも後味良し。
…一番最初の話だけど、一番面白かったです。

「7話~9話、吸血殺し(ディープブラッド)編」
引き続き魔術サイドのお話。インデックスちゃんはかわいいなぁ。
中々面白かったのですが、序盤よりも悲劇性や緊急性は薄れている感も。

「10話~14話、一方通行(アクセラレータ)編」
序盤に続き、本作の山場となるエピソード。
最強クラスの能力者・一方通行(アクセラレータ)と御坂美琴登場。
御坂はスピンオフ「とある科学の超電磁砲」の主人公ですが本作では上条さんに対抗心燃やすツンデレヒロイン(危険)。
電撃ヒロインとはうる星奴らのラムちゃんみたいや(古い)
最強ヒロインと最弱主人公…なのに、幻想殺しという切り札のお陰で微笑ましいラブコメが成り立っている構図が面白いです。
悲壮な決意のヒロインを、主人公が体を張って止めるシーンは名場面だと思った。
単なる説教野郎では無いですよ!上条さんかっこいいじゃないですか!
…やたら目付きの険悪な少年・一方通行が、何故か御坂のクローン達を虐殺!?
その理由はちょっと突飛さを感じましたが…まあ、そういう事が許される世界観なのかな。
※2015夏の「シャーロット」の科学者も今思えば本作の系譜なのかも。
悪いのは科学者どもじゃん。そいつら懲らしめないと根本的な解決にはなりませんよね…?
…見所はチート級なアクセラレータに最弱(だけど幻想殺しというか細い切り札はある)な上条さんがしぶとく戦う異能バトル。
常にアウトレンジされていれば上条さん勝ち目無くね?
という疑問は、アクセラレータの性格や場の流れを見ていると、特に不自然には感じませんでした。

「15~17話、御使堕し(エンゼルフォール)編」
打って変わってコメディタッチな展開に。
入れ替わっているとはいえ見た目がインデックスや御坂なので、萌えます。
異変の理屈はよう分からんのですが、見所は父親の上条刀夜のカッコ良さ。
なるほど、流石はこの父にしてこの息子ありか…
異変は何となく魔術師が解決しちゃった感じで最後は盛り上がらなかった。

『18~20話、打ち止め(ラストオーダー)編』
主人公交代、一方通行視点のお話。
凶悪かと思いきや…意外と良い奴だったんですねぇ。
クローン御坂最後の妹・打ち止め(ラストオーダー)ちゃん可愛いです。
見所はラストオーダーが語る、妹達の総意…を聞き、一方通行の心境が変わっていく展開か。
…あれ程散々惨殺しておいて今更…と思ってしまう。
壊すしか能の無い力でも誰かを救えるんだ!という展開は良かったです。

『21~24話、風斬氷華編』
風斬氷華ちゃん、各ヒロインの中でも一番悲劇性が高いです。
異能バトルも盛り上がる。
事件の仕組みとか陰謀の動機とか、ちょっとよく分からないです。
上条さんの説得シーンは熱いのですが、さすがにクドいかな~、とも。
有名な「男女平等パンチ」1期の範囲ではここだけなんですね…。

超能力や魔術絡みで悲劇に追い込まれているヒロインを、上条さん(1度だけ一方通行)が助けていく展開が主流でした。
悪く言えばワンパターンながら王道は捉えており、安定感ありました。
ただ、1期の時点ではまだ世界観の全容が見えていない感。
…物語評価は4点以上付けても良いと思う盛り上がる名場面もいくつかありましたが、通して観ると、中編の連続で踏み込みが足りない。
でも。面白かったか否か?と問われれば、多分面白かったと思います。


『作画』
キャラ作画も戦闘描写も水準以上あり。
特にインデックスちゃんが可愛いのはポイント高い。

『声優』
上条当麻の熱血を阿部敦さんが熱演。
インデックスの井口裕香さん、ラストオーダーの日高里菜さんのあざとい感じも得難い。
小萌先生のこやまきみこさんもオンリーワンですな。

『音楽』
前後期のOP、EDどちらも雰囲気ばっちり。良い主題歌なのでは。

『キャラ』
チートな能力者揃いな世界で無能力に等しい存在でありながら「幻想殺し」と熱血正義感のみで立ち向かう!
上条当麻のキャラクターは賛否あるかもですが、実に熱血王道な素晴らしい主人公だと思う。
「不幸だ…」が口癖で「やれやれ系」なのも御愛嬌。
十八番の説得と説教も賛否割れるところ…
身をもって傷付きながら信念貫いているので、十分な説得力を感じます。
意外とラブコメにならなかったり、どうしても異能相手に地味になりがちなのが難かも。
でも私は上条さん好きですよ。掛け値なしの純粋な正義感、中々できるものじゃない。
一方通行の方が中二的な存在感高く、改心してからは好感度アップ。

タイトルでもあるメインヒロイン・禁書目録(インデックス)ちゃんが萌え的に一番可愛い。
王道的なヒロインポジですし、世間知らずや子供っぽさが萌える。
…中盤以降、終盤まで出番無くなるのが残念。

御坂美琴は危険なツンデレヒロインとしてインパクト大。
デレた時の破壊力は絶大でした。一挙にメインヒロインポジをインデックスからかっさらった!
御坂妹と打ち止めちゃんもあざとい。感情不完全系のヒロインもある種の王道でしょうか。

小萌先生…合法ロリじゃないですか!でもちゃんと大人としての存在感ありステキです。
上条父といい、大人に魅力のある作品は総じて良作多い。

この他魔術サイドなどキャラ層豊富なのが魅力。
敵がいまいちパッとしないのが残念。
あとモブのカマセ不良が良くも悪くもテンプレ感ハンパない。
…そこも御愛嬌と見れば、人気作品に相応しい印象的キャラクター揃ってます。{/netabare}

投稿 : 2016/01/18
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サンキュー:

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