ようす さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「ああ…今終わる。長い長い旅が。」
CLANNAD AFTER STORYはCLANNADの2期にあたります。
先にCLANNADを観てからこちらを観てくださいね^^
1期も感動的で美しいストーリーがたくさんありましたが、
2期はそれを遙かに上回っていました。
なんというか、自分の人生についても
いろいろなことを考えさせられたよ。
全22話です。
● ストーリー
朋也(ともや)たち3年生は卒業の時が近づく。
前半は、
春原(すのはら)と芽衣(めい)ちゃん兄妹、
男子寮の管理人・美佐枝(みさえ)さん、
資料室の宮沢さん、
など、
1期ではサブキャラだった女の子たちに
焦点が当たる。
後半からはメインヒロイン・渚(なぎさ)に焦点が戻り、
渚と朋也の人生が描かれる。
前半は1期と似た雰囲気で、
相変わらず美しい感動ストーリーでした。
独特のファンタジー色を織り交ぜながらの感動ストーリー。
これぞkey作品、と思わされます。
しかしアフターストーリーの本質は後半です。
≪ CLANNADは人生 ≫
この言葉を作中で何度噛みしめただろうか。
働くこと、家族、結婚、出産…
「CLANNADは人生」とは非常にうまく言ったものだなあ。
結婚とかこの先の人生とか、
自分の人生を何も考えちゃいなくて、
どこかそれを直視することから逃げている自分もいて、
そんな自分にとってはグサグサと心に痛い内容でした。笑
自分にとって今の生活の中心は仕事。
友人からも「天職だね。」と言ってもらえるほど
とても充実していて幸せで、それを噛みしめて生きています。
(もちろん泣きたいことも逃げ出したいと思うこともありますが。)
だから、それ以上を急いで追い求める必要がないとも思っていたけれど、
きちんと人生と向き合わなきゃいけないなと思いました。
・人生の山をいくつも乗り越えてきた人にとっては
『懐かしきあの日々』
・人生の山を登っている途中or見上げている人にとっては
『突きつけられた現実』(←私はここ。笑)
・これからの人生がなんたるかがよくわからない人にとっては
『人生の指標』
自分がどの立場に立ってこの作品を眺めるかで
受け取り方は大きく変わりそうですね。
どの立場であっても、
名作であることには間違いないと思います。
『この先の困難に負けずにがんばれ』by朋也
自分も背中を押されたように思います。
それにしても、古河夫妻が偉大すぎて。
あの夫妻には頭が上がらないですよ。
≪ 号泣注意 ≫
さて、泣ける泣けると言われるCLANNADですが、
私はあまり泣きませんでした。笑
このCLANNADは朋也中心の男性目線だからかな、
というのが自分なりに思いつく理由。
もちろん感動はしましたし、
悲しさや切なさで胸がいっぱいになりましたし、
1期では心地よく聴いていた「だんご大家族」が
聴くだけで辛くなる歌に変わってしまったりと、
作品に感情移入ができなかったわけではないのですが、
涙が止まらないほど作品に入り込むこともなかったです。
そんな私が号泣したのは18話( {netabare} 汐が初めて「パパ」と呼び、朋也の胸で号泣するシーン {/netabare})です;;
というか18話はいろいろと反則でしたよね;;
{netabare}
朋也が汐の手を握る
↓
初めて見せる汐の満面の笑顔
↓
渚の笑顔にそっくりだ…;;
{/netabare}
この辺も印象深いです。
たたみかけるように泣かされました(笑)
● 音楽
【 OP「時を刻む唄」/ Lia 】
優しくて美しくて、
切ない雰囲気のこの作品によく合っています。
1期のOPは個人的にいまひとつでしたので、
2期のOPの方が好きです。
【 ED「TORCH」/ Lia 】
「だんご大家族」じゃなくなっている∑(`□´/)/
普通の曲になっていて、
どこかがっかりしている自分がいました(笑)
…とまあ、OPとEDに関しては
少し物足りなく思っていますが、
挿入歌やBGMは素晴らしかったです。
【 「小さなてのひら」/ riya 】
一番お気に入りなのはこの曲です。
「だんご大家族」と似た曲調ですが、
おそらくこちらが本家扱いなのではないかな。
この作品のテーマ曲と言ってよいでしょう。
【 「木漏れ日」/ riya 】
20話挿入歌として使用されました。
入りが唐突でびっくりしましたが、
曲としては大好きです。
子どもへの愛情が感じられるいい歌詞です。
● まとめ
女は笑顔で。
男は不器用な懐で。
子どもはただそこにいるだけで。
互いに支え合うのが家族。
そんな風に感じました。
観る人によって、
これからの自分の人生を考えるきっかけとなるかもしれないし、
すでに歩んだ道を振り返ることになるかもしれない。
平凡でも何でも、大切な誰かが傍で笑顔でいるだけで人生は色づく。
かけがえのない命と生がある限り、
どんな人も生きてそこにいていいんだって、
優しく語りかけているようにも思えました。
この作品と出会えてよかったです。