ダレイオス さんの感想・評価
2.9
物語 : 3.0
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
終盤やらかしちゃったかな、前半はまずまずなだけに残念
全盲の主人公の琢磨が田舎に引越し、田舎の学校に通う所から始まる
障害の設定のある主人公の物語と開始直後の印象は特殊な設定のあるアニメ
だなと思いました。
ただ原作がエロゲだからなのかいきなりラッキースケベが連続で起こったり
全盲設定の主人公なのに、なんかチグハクなイベントの発生ですね。
テンプレだからと言えばそうかもしれませんが
起こらなくてもいい気はしました。
転校先の学校ではヒロイン、はやみがいじめにあっていたりで
色々難しい問題を抱えている学校の設定ですね。
そして1話にして2008年の作品にしても作画は微妙ですね。
基本的に顔のバランスはよくないし、キャラの作画の構図もただ真正面向いているだけ
だったり、演出もかなり悪いし、室内の内装の作画もかなり低レベルと
エロゲ原作なので美少女を売りにしているものにしては、うーんな出来かな
キャラデザインはいいし、たまに作画がいい場面があるので
ずっとその出来だったらいいな、と思いました。
さらに、いきなり2話の時点で目が見えるようになったりで
なんで全盲設定にしたのか、この時点ではわからないかな
終盤まで見れば理由はわかるのだけど
この時点ではもしかしたら原作が全盲設定だけどアニメにすると都合が悪いのかも
思ってしまいました。
そんなわけで2話以降は特殊な設定が舞台かと思ったけど
そのせいでよくいる、気が弱くて優しい主人公になっちゃいましたね。
このアニメのストーリーは気が弱くて優しい主人公が
いじめられている、ヒロインはやみをいじめから救うものとなってました。
まあ、いじめに関しては村社会だとかではよくありそうな感じでリアルさはあったし
あだ名がゴキブリとか生々しいが現実では何十万人の人がいじめにあい
命さえ投げ出し自殺する現状があるわけで本物のいじめは本当に厳しいものがあり
妥協をしないでそういう負の部分を見せる姿勢はいいと思う。
琢磨に関しては、いきなりよそから村に来たにしては
見ず知らずの女の子に特に理由もなく友達になり友好関係を築き
その過程はかかれてないので、よくあるなんだか知らないうちにモテテた奴ですね。
ひなたはよくわからないうちに琢磨のこと好きになってました。
個人的には、そのため、その女の子には感情移入はしずらいし
そんな状況で女の子同士の水着でのバカンスシーン見せられても嬉しくはないです。
ただ、いじめが行われている裏で主人公がモテモテというのは案外リアルさは感じました。
世の中そんなもんだよな的な雰囲気はいいと思う。
いじめられても登校したりする
はやみも苦しい状況ながらも健気に頑張る姿も好意的に見れました。
主だった序盤の展開はこんな感じですが
苦境に立たされた、はやみと琢磨を狙うひなたとの三角関係を描きながら
はやみとひなたの関係の真実が判明していくもので
こういったアニメではよくあるのですが序盤酷い状況を見せながら
実はああだったのという、真実が語られるのは自分は弱いんですよね。
不覚にもいい話だなとは思いました。
いじめていた子も理由がなくていじめてたわけではないので
それなりにそこまでなる理由付けがあったので個人的には納得はしました。
確かにいじめていた大義名分にはならないのですが
誰だってそんな苦境に立たされたたら他人に優しくは出来なくなると思います。
理由がちゃんとしていたので個人的には納得はしました。
ただ仲直りする過程の描写は非常に弱く、これだけの確執がありながら
あっさりすぎるかな、もう少しお互いぶつかりあって解決しないと
浅いぞになります。その点は気になりましたね。
でもストーリーの本筋は問題が複雑に絡み合ってはいるものの
1つ1つ問題を解決していく方法をとっているので意外にまとまっていました。
ラッキースケベのせいでハーレムアニメかな?と思ったけど中盤からはストーリー重視で
作風から良いとは言いにくいけど、昔仲が良かったけど色々あって
こんな関係になっちゃったけど、また再び元の関係に戻るストーリーには自分は弱いので
普通に見れる出来のストーリーはありました。
しかし世界観的には気になる部分は多い。
これは現代の日本の出来事なのかと思ってしまいました。
いくら悪い大金持ちの家だからといって襲撃し略奪の下克上って・・・
いつの時代の話なんでしょうか?
アフガニスタンやイラクやシリアならわかるけど日本ですよね。
なんで、えっ?とは思いました。
でも1部にあたる9話までなら普通の意味で見れるストーリーだったと思います。
粗は多いが根本的な本筋ではおかしくはないので・・・
もちろん、作画、演出的な問題、キャラの薄さなどから
高い評価の出来る作品ではありませんが
それが2部にあたる主人公のシナリオに突入してから
お世辞にも褒められたものではないかな
普通に見てて「えっ?」な展開ばかりなんですよね。
まず夢オチ?幻だったの?の展開で度肝をぬかされどうなってるんだ?になります。
急展開とかは別にいいのですが、それによりストーリーの辻褄が合わなくなるのは、うーん
細かいことならともかく、明らかに整合性に欠ける部分は見逃せないかな
そして、ここから鬱な展開に突入するのだが
こういった展開はキッチリと話の整合性があるものにしていないと
ただの鬱なシーンを見せられるだけで、面白くないとしか感じません。
ずっとそんな感じで、駄目な鬱アニメになってました。
別に鬱アニメだから駄目なわけではありません。
最後も琢磨に試練を与えて、立ち直る展開をやりたいがために
これは無茶だよ・・・の展開になってました。
やりたいことはわかるけど、それを実現するだけの描写能力が
制作者側(脚本家)になかったように感じました。
やはり人に共感を感じてもらうにはある程度の整合性、説得力はいるかな
声優さんについては地味だったかな
あまり印象には残りませんでした。その分下手とかはありませんでしたが
でも感動場面での演技力は感じさせられました。
琢磨役の小清水さんも女性が男性役をやっているだけあって
中性的な主張しすぎない感じは良かったです。
音楽についてはエロゲ原作アニメだからなのか盛り上がる場面や
感動を狙った場面では雰囲気のいい良い曲が流れてました。
個人的には結構良かった。
最後まで見ると粗の多さは気になるね。
2話で盲目が直るのも、最後まで見れば後半のための布石とわかるのですが
そのせいで逆に都合がいいかなにしか見えなかった。
1部にあたる9話まではストーリーだけはまずまずで結構好きなんですけどね。
だが2部の10話から評価を下げたかな
まあ10話からのせいで人によっては0点のアニメかもしれませんが
9話まではある程度評価しました。
作画も2008年のアニメだから、あんまり言いたくはないんですが
当時としても低調だったと思います。