101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人間には色んな顔がある。だから面白い。
サンカクヘッドさんの原作コミックは3巻まで購読。
外づらと内づら。表の顔と裏の顔…。
多くの顔を使い分けつつ、自己同一性を保つ、
近代人の生態に着目し、キャラ同士、顔同士のボタンの掛け違いから、
笑いを見出していこう…。
その着眼で一本取って、
キャラとエピソードの拡大再生産を実現したアイデア賞な佳作。
主人公のうまるに至っては、
外の美妹(びもうと)モードと、内の干物妹(ひもうと)モードで
等身まで変化する落差の激しさ(笑)
二等身?でだらけまくる、うまるちゃんの壮絶なぐーたらぶりに、
兄貴同様、将来を悲観したくなりますがw
私はうまるについては、それほど心配していません。
そもそも{netabare}うまるちゃんと同じくらい、
遊びと堕落に執念を燃やしているオタクが、世の中にどれ位いるでしょう?
部屋で〝宴"を催すため、コンビニでコーラとつまみを一時間かけて厳選する用意周到ぶりw
さらに、だらけモードに移行する、あの驚異的な切り替えの速さ(笑)
もしもオリンピックに床を転がるスピードを競う種目や、
ヘッドスライディングの滑走距離を争う競技があれば、
うまるは断然の金メダル候補でしょう(笑)
それでいて、外の世界ではしっかりと結果を残しているw
家に帰れば、疲れ果てて、アニメすら観る気が起きない。
ゲームに至っては起動するのすら面倒くさい。
遊ぶことにすら負け戦続きの私にとっては、発破をかけられる気分w
もはや切絵ちゃんと一緒に、師匠に弟子入りしたい心境ですw {/netabare}
…話が豪快に脱線しましたがw
そんなこんなで裏表をスムーズに使い分ける?
うまるちゃんに関しては、社会に出ても色んな事を卒なくこなすと思います。
私としてはむしろ兄のタイヘイの今後の方が懸念されます。
{netabare} 裏表のない〝いい人"。〝主夫"業も完璧。
でもこういう切り替えスイッチのないタイプが
実は一番折れやすいと私は思うのです。
たまの休日にもやりたいことをうまく見つけられないまま日が暮れる、
優秀過ぎる社畜ぶり。
何より、あんなに性格のいい秋田美人に想いを寄せられ、
キャリアウーマンの幼馴染にも恋心を抱かれているというのに、
一向に反応しない驚異の鈍感ぶりw
土間タイヘイよ…。俺はお前が心底、心配だw{/netabare}
個人的にとても印象に…というよりとてもグサリと来たシーンは、
うまるが{netabare}ネットショップサイト〝ゾンアマ"にて、物欲の刺激との攻防を繰り広げる中、
〝チョンパ―の気分"という必殺ワードで、敢え無く陥落し、
チョンパ―の帽子をポチっとしてしまう一コマw
「人にはそれぞれ心を動かされやすいワードがあるのだ」
ビッグデータの活用を起点に、巧みに物品を売りつけるネットショップの攻勢の前に、
守銭の砦をいくつも落されている尊氏にとっても、耳が痛い名言ですw {/netabare}