ポール星人/小っさ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
何と言うか、不思議な作品
99年の作品な訳ですが私自身はこの頃は前年のガサラキ、翌年の陽だまりの樹位しかアニメ観てなかったんですよね。正直アニメにほぼ興味が無かった時期でしたし、単車に入れ込んでた時期というのもあってギャルゲ・エロゲも別世界の住人の嗜みって感じでしたからこういう作品が放送されてた事も知らなかった訳で。
そういう人間がこの作品観ると、なんか奇妙と言うか不思議な感じがするというか(汗)
セル画主体の絵はまごう事無き懐かしさを感じさせるものの昭和に比べれば比較にならないほど緻密な絵。でも絵による心情表現は下手すると現行アニメより情感に訴えるというか。なんかスゲェなと。
まぁ流石にマルチの登場は度胆抜かれますけどw
冷静に考えるとなるほどギャルゲという作りではありますけど、それもヒロインのあかりの部分を除いての話ですし。正直、この作りならば浩之のあかりに対する感情はもっと具体的に表現すべきじゃないの?とは思ったりしましたが。
あまり恋愛物は観ないので他とは比較は出来ませんが、最終話の幼い頃からの思いの成就を強引に盛り上げずにサラリと済ましちゃうトコとかはむしろ私みたいなのにはいい塩梅でしたし、志保との折り合いをつける部分も陳腐なセリフで畳むのではなかったのもへ~って感じで妙に感心しちゃったんすよね。
話の本筋は大した起伏もなく、浩之とひかり・志保が居れば成立しちゃう訳でそういう点では退屈な話な筈なんですが・・・意外と観れちゃいますよね。ある意味究極の雰囲気アニメですよね。その雰囲気の中ではマルチすら許容出来てしまうフィールドが展開されちゃってます。
いや、やっぱマルチはいくら何でも(汗)
誤解招きそうなので書きますけど、マルチの出てくる10・11話も別に駄目じゃありませんので。描かれた世界でそれはねぇだろというOパーツ的な存在というだけでして、ぶっちゃけた話私はプラ〇モよりジワッと来ましたw
どんな世代にもお勧めと言う作品じゃないと思いますが、過去の評価高い作品を参考に観るという事ならば私もコレは観といた方がイイと思いましたです。