おむえむ さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
少女たちが繰り広げる麻雀卓上の負けられない戦い
美少女たちが熱い麻雀バトルを繰り広げらる咲-Saki-。放映当時話題になっていたのは知っていたのですが、いや想像以上に面白かったです。地区大会に突入してからの加速感はアニメで久々に味わうレベルの興奮度でした。
咲のセールスポイントは色々とあると思います。主人公咲の圧倒的な強さだとか、美少女達の繰り広げる友情と愛情の間で揺れ動くような百合とかも勿論魅力的なのですが、なにより肝心の麻雀描写がスラムダンクに代表されるようなスポーツ物としても優秀すぎる。
団体戦では主人公の宮永咲が所属する清澄高校のライバルとなる高校が3つ存しており、それぞれの高校にも上手にキャラクターと尺が割かれていて、違和感なくライバルたちにも感情移入できるようになっていました。
どの高校にも負けられない理由があり、それが小さな麻雀卓上でぶつかり合う。理性と運が交錯する麻雀戦は手に汗握る展開の連続でした。
何より麻雀の特性にもよるのですが、卓を四人同時に囲んで戦いを繰り広げるというのが作劇を盛り上げる一因になっていたと感じました。
通常のバトル物やスポーツ物ではライバル校と1vs1の戦いを繰り広げますが、麻雀の場合これが1vs1vs1vs1となるわけです。盛り上がりは単純に二倍かそれ以上で画面に引き込まれます。
それぞれの想いが麻雀卓の上で火花を散らすだけでなく、圧倒的な力で1位を独走する高校に対し、他の高校がライバル同士でありながら結託して立ち向かうというような展開も駆け引きとしては可能なわけです。
魅力的なキャラクターを多数擁し美少女キャラクターものとして優秀でありながら、スポーツ物の面白さも兼ね備えた咲-Saki-。放映当時見てなかった自分を叱りつけたい。