「実は私は(TVアニメ動画)」

総合得点
62.9
感想・評価
497
棚に入れた
2678
ランキング
4656
★★★★☆ 3.4 (497)
物語
3.3
作画
3.2
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.5

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ネタバレ

OZ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ステレオタイプな学園人外ラブコメ

原作の漫画を以前オススメしてもらったものの
なかなか読む機会がなく
この度アニメ化されると聞いたので
観てみる事した2015夏アニメ

■ステレオタイプな学園人外ラブコメ■
キャッチフレーズは「ちょいアホ人外ヒロインラブコメ」と
公式にて表記されている様に
「実は私は・・・〇〇」の〇〇の中に
実は吸血鬼であったり宇宙人や痴女狼男にロリ悪魔等
タイトル通りそれぞれ秘密を隠し持った人外キャラクターが登場する
ラブコメのラブより"コメ"の部分が半分以上を占める本作品。

観始める前から気になったのは
どこか懐かしさが感じられる
癖の強いキャラクターデザインである。

今風の可愛らしい絵柄とは異なり
この独特なキャラクターデザインは
好みがハッキリ分かれるので
評価以前にまず視聴するか否かが
本作品を分けるポイントとなりそうだ。

ストーリーよくあるドタバタラブコメで
徐々に各ヒロイン達から好意を寄せられる
典型的なハーレム展開であるが
主人公 黒峰 朝陽は一貫して
メインヒロイン 白神 葉子に想いを抱き続ける為
あっちこっち他のヒロインになびく事がなく
不快感を感じさせない好印象な主人公である。

穴のあいたザルの様に嘘が苦手な事から
通称「アナザル」と呼ばれ
実は吸血鬼である葉子の秘密を偶然知ってしまい
それを隠し通そうとする設定なのだが
機能しているのは序盤のみで
中盤以降は「そう言えばそんな設定あったなぁ」と
活かしきれていないのは勿体無く感じた点だ。

一方でマイナス点となったのが音楽面である。

OP EDを初めて耳にした時は
正直かなり微妙であったが
何度も耳にしていく内に
不思議と癖になってくる珍味的楽曲。

問題なのは挿入歌の流すタイミングだ。

まるでノルマであるかの様に
挿入歌を毎話差し込んでくるのだから
観ている側は「またか・・・」と
盛り上げる為の演出とはいえいささか過剰気味。

楽曲そのものは悪くないのだが
こうも頻繁に流されるとウンザリである。

良い場面のプラスαとして
雰囲気作りなのは充分理解出来るが
せめて流すタイミングを少なくするか
ボリュームを下げるかして
本編に差し支えない程度で流してもらいたいものだ。

ラブよりもコメディ要素が強く
上記の通り不満点は音楽面だけで
一昔前を思わせるステレオタイプの作風だが
"実は私はあなたの事が好き"と言う
ラブコメの本質を丁寧に描いた作品である。

■委員長が可愛い■
主張の強い個性的なヒロイン達が魅力である本作品で
もっともお気に入りとなったのが
水瀬 いのりさん演じる委員長の藍澤 渚だ。

実は地球を観察しにきた小人の宇宙人であり
ネジ型髪飾りがトレードマーク。

優秀な雰囲気を醸し出しているが
意外とポンコツなところが何とも可愛いのである。

特に印象に残ったのは
第11話「夏祭りに行こう!」にて
朝陽に抱いていた自らの想いに
ふとした瞬間 気付いてしまった場面だ。

「いい加減認めよう・・・
 実は私は・・・藍澤 渚は・・・
 黒峰 朝陽が好きなのだと」

渚を庇おうと転んでしまった朝陽に
覆い被さりながら心で呟くシーンは
思わずときめいてしまったもの。

タイトル『実は私は』の
本質を表した胸キュン場面である。

本作が連載されている週刊少年チャンピオンで行われた
人気投票の結果を見てみると
サブヒロインであるものの
メインヒロイン 白神 葉子を抑えて
第1位の座を勝ち取ったのも頷ける。

ちなみに3位は紅本 茜で
2位は白神 葉子となっているが
1位~3位までの投票数は僅差であり
事実上この3人が人気キャラクターなのだろう。

いつの日か委員長が報われるルートを
番外編でもあるならば見てみたいものだ。

■あとがき■
終盤へ向かうにつれて
やや惰性で観ていた感はありましたが
総合して全13話を楽しめました。

序盤の雰囲気が好みだった為
放送途中にも関わらず現在発行されている13巻まで
原作の漫画を購入してしまう程。

第4話「委員長を助けよう!」にて
フィギュアのやりとりは笑わせてもらいました。
花江 夏樹さんのツッコミが素晴らしかったです。

アニメと漫画を比べてみると
やはり漫画向きの作品かなって感じましたね。

と言うのもアニメではAパートが〇巻でBパートが△巻と
各エピソードがバラバラに構成され
本来の持ち味である"テンポの良さ"が
かなり失われてしまった印象を受けたので
もしも15分アニメだったらもう少し評価は上がっていたでしょう。

2015夏期アニメ全体の円盤売上は
平均して水準が低めですが
本作はその中でも・・・と言ったところで
続きを観たいのは山々だが
現状では非常に見込み薄いのが残念です。

この後も続々と登場する
様々な秘密を隠し持ったキャラクター達が
本当に可愛らしくも面白いので
アニメが楽しめた方には
是非一度手に取って頂きたい作品ですね。

ネタバレになってしまうので詳細は控えますが
言いたくてもう吐きそうです(笑)

満足度 ★★★★★★☆☆☆☆ (6)

投稿 : 2015/10/31
閲覧 : 351
サンキュー:

44

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