愛花 さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
『どれほどの速さで生きれば、また君に会えるのか。』
3部構成
桜花抄
特別な想いを抱き合う中学生遠野貴樹と篠原明里のストーリー
コスモナウト
貴樹の転校先の高校での、貴樹に想いを寄せる澄田花苗のストーリー
秒速5センチメートル
大人になった貴樹と明里の自らへの自問自答を通じて、魂の彷徨を描いた表題作。
『どれほどの速さで生きれば、また君に会えるのか。』
{netabare}
ストーリーとして特別なものはないと思います。よくあることと言って片付けるには切なすぎますが、ストーリーだけ聴いて涙するような類ではありません。
そんなストーリーを、圧倒的な映像美と音楽でまとめあげ、心に迫ってきます。
秒速5センチメートルのラストで流れるOne more time, One more chanceの使い方は最高で、音楽と映像の美しさにもう涙が止まりませんでした。
またストーリーも、恋をしたことがある人なら誰でも身に覚えのあるような心情を繊細に描き出していました。
言い出せない言葉、何も出来ずただ待つだけの時間のもどかしさ、渡せない手紙、届かない想い。。
言い出せていれば、渡せていれば違う結末になったのではないか。募る後悔。。
秒速5センチメートルで明里が他の男性と結婚しますが、本当は明里も貴樹を好きだったのではないかなぁと思ってしまいます。2人は最後まで想いあっていたのにすれ違ってしまった、どこですれ違ってしまったのだろう、2人が結ばれる未来はなかったのだろうか…と。。
心に訴えかけてくる作品でした。
{/netabare}