GCR さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この終わり方はまちがっている
制作会社がfeel.へ変更になった事で、1期と比較して作画のクオリティが飛躍的に上がり
アニメーションとしての出来自体は格段に良くなったのですが、肝心の内容が面白くなったかと言うと…。
2期は前作のまったりラブコメ路線からコメディ要素が薄まり、ギスギスとした恋愛模様が主軸となっていて
キャラクター達のセリフ回しも良く言えば文学的で、悪く言えばもったいぶった思わせぶりな言い回しが多く、全編を通して息苦しさが画面から伝わってくる様で
奉仕部としての活動がメインで良い意味で気楽に見られた1期と比較すると、視聴するのにかなりのエネルギーが必要でした。
ストーリーの内容自体は好き嫌いがあるので一概に否定はできませんが、本作の最大の問題点は構成の不味さです。
原作小説の販促という事情があった為か、最新11巻の内容までを無理矢理に盛り込んだせいで
重要なエピソードがカットされた挙句、最終話が非常に中途半端な場面で終わってしまい
まるで打ち切られた少年漫画の様な唐突なエンディングで、消化不良感が半端ないです。
かつて「あのね商法」と呼ばれる、最終話の最後のシーンを思わせぶりな露骨なセリフで終わらせ
その続きが見たければDVDを買えという、悪質なマーケティング手法が有りましたが
今作は続編の予定が全くの未定なので(原作小説は次の12巻で完結するらしいですが)、ある意味でそれ以上に酷いと言えます。
アニメ2期が単独のコンテンツとして成立するように、原作が完結してから制作するか
それが出来ないのであれば、ストーリーのキリの良い巻数までの範囲をアニメ化する等、色々とやり方はあった筈なのに
商業的な都合で作品が蔑ろにされてしまうのは、非常に悲しいし勿体無いなと思います。