ひーちゃん^^ さんの感想・評価
2.8
物語 : 4.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
主人公がいつまでも子供過ぎる…
原作は観ておらず、アニメだけの鑑賞です。
話数が52話と多く、挙句に主人公の精神年齢がいつまで経っても幼いままで、これが最大のストレスでした。
こういうお話って、話数を重ねるごとに敵の攻撃が本格的になっていくので、それに合わせて主人公たちも心身ともに成長して強くなっていくものですが、このアニメの主要な登場人物は、どいつもこいつも妙に頑固だったり、成長が遅く(もしくはあまり変わらず)、主人公の良守に至っては、物語の終盤になっても、まるでお決まりのように「こいつが本当に正統継承者なのか」と言われる始末。
ヒロインとなる時音も、技などは成長しますが、性格は序盤ほど頭ごなしに良守を見下す言動をしなくなったくらいの変化で、デリカシーがないと感じる言動も多く、あまり魅力を感じるキャラではありません。
まぁ、良守が人間的にあまり成長をしないのだから、ヒロインも変われないのかもしれないけれど…
ですが、要となるこの二人の人間的成長が遅いと、私みたいにキャラクターに感情移入して物語に入り込むタイプにとっては、終盤に向かって話が盛り上がっていっても、共に盛り上がることが出来ず、面白くないと感じてしまいます。
{netabare}
途中で亡くなってしまった限くんに関しても、彼の抱えていたトラウマは理解出来ますが、何かというとすぐに逃げまわり、過程で充分良守たちとの信頼関係を築くだけのことがあったのにも関わらず、死ぬ寸前まで迷いがあり、自身の心の弱さが原因で不安定になっていた精神状態は寸前で良守の言葉により安心を得るという形でバランスを得たものの、もし仮に限が死なず、良守が死ぬことになれば、結局限は心の弱さを克服したわけではないから(限が得たのは「良守たちはありのままの自分を化物と言わずに受入れてくれた」というだけのものだったので)、元の状態に戻っただろうと思わせてしまうような、私的にはスッキリ納得のいくエピソードではありませんでした。
限の死は、良守の背負っている「誰も傷つかないように守る」という「誰も」が、その9割ほどが時音という、小さな世界というイメージを物語の中盤になっても変えられなかったために、限という登場人物を用意して、その限の死を起爆剤に、良守の背負う「誰も」の世界を大きくしようとした、みたいな、そんな理由で用意されたエピソードだったんじゃないかと思いました。
でも、その後、間もなく夜行の本部が烏森に移動し、夜行の連中と共に烏森を守るということになった時の良守の子供過ぎる態度で、結局こいつは40話を過ぎてもまだ頼れないと思わせてしまうような、あまりにもくだらない子供だったので、限の死を通して人間的に大きく成長した、みたいなことにもならず、正直ガッカリでした。
{/netabare}
あと、それぞれの結界師についているわんこたち。
この子たちも、ほぼずっと力を封印されたまま、敵のニオイをかぐだけのマスコットキャラで、いてもいなくてもいい状態に感じました。
お話そのものは、面白いと思える要素があります。
これで主人公たちがもっと魅力的だったら良かったのに、残念です。
途中で放棄せずに最後まで観ましたが、再び観ようとは思いません。