101匹足利尊氏 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
シンデレラ城・346~fri-ed-chicken~
原作ゲームアプリは未プレイ。
『アイドルマスター・シンデレラガールズ』はアイドルを描いた作品である。
いや…当たり前ですねw
ですが、これが当たり前になっている現実にまず感慨を覚えました。
今でこそ、深夜アニメでも毎クールのように
男女問わずアイドルアニメが放送されています。
ですが、765プロ版の『アイマス』(『アニマス』)がTVアニメ化された4年前は、
深夜アニメでわざわざアイドルアニメをやる意義から、
ロボットに搭乗しなくてもいい理由から、説明が必要でした。
だからこそ『アニマス』は深夜にアイドルアニメを観る習慣のない人も引き込めるように、
ストーリーの牽引力が非常に強力でした。
例えば、{netabare} ライバル陣営の露骨すぎる嫌がらせに関しては、
ゲーム時代からの一部のファン等から、やり過ぎとの批判もあったくらい(汗){/netabare}
後のアイドルアニメ乱立の地平を開拓した、感動度の高い不世出の作品だったと思います。
一方、本作『シンデレラガールズ』(『デレマス』)の場合は、
なぜアイドルアニメをやるのか、一から語る必要はありません。
もはや、{netabare}CV子安武人さんの罵詈雑言も、〝悪口ばかり書いてる本"も、
所属事務所が倒産する可能性{/netabare}も考える必要がない。
まるで美大のキャンパスのような、自由で快適な346プロという空間で、
各々が思いのままに個性を伸ばし、輝きを手にしていけばよい。
ある種のアイドル理想郷がそこにあったと思います。
第一話で{netabare}765プロの宣伝が通り過ぎて、本作の世界に入っていく{/netabare}演出がありますが、
色々な意味で、道を切り開いてきた先人たちの偉大さを感じました。
そんなストーリーの強弱や、環境の差からでしょうか。
346プロの娘たちは、765プロの娘たちと比べると、
随分と些細なことで躓いたり、喜んだりしているようにも見えます。
例えば、{netabare} すごいライブになると友達に宣伝していたのに、
思ったより全然、お客さんが少なかったので、恥をかいたと拗ねてみたり…。{/netabare}
ですが、私はそれについても、大きなスキャンダルに巻き込まれなくても、
アイドル活動には様々な葛藤やドラマがある。
本作ではそれらをしっかりと描いていこう。
という意図が感じられたので、興味深く拝見することができました。
個人的には、この作風で765プロを描いた、リメイクも見てみたいとも思いました。
好きな…というより印象に残ったキャラはプロデューサー。
その不器用過ぎる性格が受けたのか、一部ではアイドルたちより人気だったそうで(笑)
私の場合、視聴前から顔やキャラをよく知っていた765プロと違い、
346プロについては予備知識ゼロで、名前から覚える必要があったのですが、
最初、プロデューサーのキャラが強烈すぎて、
アイドルたちの顔が全然覚えられませんでしたw
本作の場合{netabare} 第四話が、『アニマス』第一話のように、
ビデオ撮影視点を通じた、キャラ紹介編になっていました。
『アニマス』一話の時は、表現方法に疑問も感じましたが、
『デレマス』四話の時は、これでようやく少しはキャラが覚えられると、
藁をも掴む思いで見入りましたw
視聴する時の立場によって表現の受け取り方は異なる。
視聴者とは、私も含め勝手なものです(苦笑){/netabare}