oneandonly さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
神様に頼らずに人生を切り拓くこと
世界観:5
ストーリー:5
リアリティ:5
キャラクター:5
情感:7
合計:27
結城友奈は朝起きて、支度して、学校へ行き、授業を受けて、部活して、友達と遊んで…。そんな普通の日常を過ごしている中学2年生。
あえて特殊な点をあげるなら、彼女の所属する部活は「勇者部」。その活動内容とは? 不思議な存在、バーテックスとは?
神世紀300年、少女たちの物語。
(公式HPより)
DTさんのlive reactionをきっかけに視聴しました。私もすぐに気付いたように、この作品はまどマギに似ています。セカイ系というジャンルですね。
{netabare}女の子たちが異空間に入り、変身してよくわからない敵と戦っていきますし、東郷さんの昔話を10話に入れてきたあたりも、ほむらエピソードを連想しました。{/netabare}
自分は元々、女の子がきゃぴきゃぴしている作品にはハードルがあることを前提として捉えて頂きたいのですが、評価は並み(もっと良質のアニメはたくさんあるので、後回しで良い)でした。
{netabare}1話でまどマギのオマージュ作品と認識した段階で、色々な伏線が綺麗に回収されていくのではないかと期待しまして、例えば、東郷さんが過去のバーテックスとの戦いで記憶と足の自由を奪われたこともすぐ気が付きましたし、全身に後遺症の残った少女とは、東郷さんが失った記憶に色々な物語があって、それは泣ける話なのだろうと見ていたのですが、特に発展していきませんでした。東郷さんが記憶をなくした後に握りしめていたという大事なリボンが回収されなかったのは期待外れというか、意外でした。
8,9話は、声を無くした樹の夢の話などで感動でき、外に本当の世界があって、神樹様が今の世界を見せているという設定は面白かったですが、7話(水着回)まで物語が停滞していて、3話までに大方を説明したまどマギと比べるとテンポが悪いように思います。
そして、最終話では勇者部の皆が頑張って、(東郷さんがわざと入れた)バーテックスを何とか倒し、後遺症からも解放されるのですが、外界の問題は解決されていません。誰かもわからない後輩にバトンタッチ、というムードでしたよね。
勇者部の5人は神樹様からはまさに赦しを受けたわけですが、全身包帯の先輩勇者はなぜこれまで赦しを受けられないのでしょうか。東郷さんがキレて自分を滅ぼそうとしたから、神樹様は供物を取ることをやめたのかもしれませんが、そう読めてしまいます。
神樹様は結局、遠い神様という存在で終わりましたが、供物が必要ないなら、最初から持っていかなければいいじゃないか(すなわち、主人公たちを困らせる技巧的な設定にすぎない)と思います。そんな自分勝手な神樹様、敬う必要あるのでしょうか。
ただ、ラスト数分。友奈が回復したのは、本当に意志の力だったように思いました。皆の体の障害を治してもらうかわりに、自己犠牲をしていたのではないかと。そこまで補完して見れば、ラストの劇に感じるものが出てきました。
神様などには頼らずに、自力(と仲間たち)で人生を切り開こうと。自分にとってはそんな作品に落ち着きました。{/netabare}
私なりのアニメファン五箇条を考えてみたので披露します。
1.期待して見ない
2.眠い時は諦めて寝る
3.他人の評価は気にしない
4.レビューはなるべく丁寧に
5.好きな作品の関係者を応援する
<2018.10.31追記>
アニメファン五箇条をタイトルから削りました。今の自分にも通用する五箇条だと思っています。