ようす さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
願いを叶えるために、ここにいる。みんながいる。
「天体のメソッド」
読み方は「そらのメソッド」。
キャラデザの可愛さと作画の美しさに惹かれて観始めました。
本編13話+OVA1話の全14話です。
● ストーリー
古宮乃々香(こみや ののか)は、
7年前に住んでいた霧弥湖町(きりやこちょう)に引っ越してきた。
霧弥湖町は、円盤が空に浮かぶ町だった。
7年前のことをあまり覚えていない乃々香。
その町で「乃々香のことをずっと待っていた。」と言う、
ノエルと名乗る不思議な少女と出会う。
ざっくり言えば、昔住んでいた町に戻ってきた主人公が
昔の友達と再会し、再び仲良くなるまでにいざこざするお話です(笑)
そこにノエルと円盤という不思議な存在が絡んできます。
すっと仲良くできればいいのですが、
それぞれいろいろあったみたいで、なかなか難しい…。
観ている途中はすっといかない展開に
もどかしさばかり感じていました。
円盤とノエルの謎が不思議な雰囲気を添えるぐらいで、
全体的な展開に特別な目新しさはありません。
内容は、切ない系路線になるのかな。
感動するであろうシーンもあります。
私にとっては泣けるほど感動、
とまではいきませんでしたが^^;
ノエルや円盤については、夢あるファンタジーのように捉えていましたが、
ラスト2話の{netabare} 時間が遡り、みんなの記憶が消える {/netabare}展開の意図がよくわからなくて。
ここから急に非現実的になり、
物語の世界に入り込みにくくなった気がします。
また、最終話のcパート、 {netabare} 作画のテイストがガラッと変わったこと {/netabare}は何を意味しているのでしょう?
単純に場面を引き立てるため?
それとも乃々香にしか見えていない景色だったの?
あのシーンはED前の「まさか…!」
という終わり方でもよかったような。
個人的にcパートは、なしor別のシーンがあればよかったかな、
と感じています。
≪ みんながにっこりなら、それでいい…。 ≫
ノエルは自分の存在意味をちゃんとわかっており、
自分より乃々香達の幸せを願う少女。
それに気づいた乃々香達もまた、
ノエルのことを大事に思うが故、自分の想いを押し殺します。
この「みんなが幸せになるためなら自分を犠牲にしてもいい。」
という精神が自己満足にしか思えなくてどうも苦手です。笑
ノエル自身に自分を犠牲にしている云々の自覚はないのでしょうが、
それをどことなく美とする、この作品の方針が私には合いませんでした。
他人の幸せを一番に考えているようで、
相手に背負わせるものはとても重い。
結局は、一番酷なことのように思えてしまいます。
汐音(しおね)の言う通り「そんなのずるい。」だよ。
● キャラクター
ノエルがかわいいノエルがかわいい(*´ω`*)
この作品の鍵となる存在であり、
マスコット的な存在でもあります。
幼い可愛さが光ります。
幼稚園児ぐらいの娘がこんな可愛さだったら溺愛確定。笑
自由奔放に駆け回っているように見えて、
5人のことを誰よりも優しく見守っているノエル。
まさに絆をつなぐ円の天使です。
5人組の中では柚季(ゆずき)&湊太(そうた)が好きです♪
思春期の女の子とはあれぐらいの距離感が妥当とはわかりつつも、
店番ばかりの湊太の扱いが不憫でしたw
● 音楽
音楽は、OP&ED、BGM、挿入歌と、
どれも使い方が非常にうまいなと思いました。
入りも、曲とシーンの盛り上がりの合わせ方も、
これ以上ないほど完璧でしたね。
【 OP「Stargazer」/ Larval Stage Planning 】
【 イメージソング「North Method」/ Larval Stage Planning 】
『North Method』は明るい曲調と、
話がエンディングに近づいていく高揚感がばっちりはまっていました。
最終話で挿入歌としても使われましたが、
さすがにここは「ノエル…(´;ω;`)」となりましたね。
【 ED「星屑のインターリュード」/ fhána 】
【 7話ED「ホシノカケラ」/ fhána 】
【 11話ED「天体のメソッド」/ fhána 】
fhána祭りだーー♪
fhánaは大好きなので嬉しい(*´ω`*)
『星屑のインターリュード』は普通のEDにしておくには
もったいないほどいい曲です。
毎回イントロの入りが完璧&曲が気分を盛り上げて終わるから、
問答無用で続きが気になってしまいますw
『天体のメソッド』は『星屑のインターリュード』のアレンジ曲です。
11話には{netabare} 昔のように5人が天文台に集まり、ノエルとの別れが近づく {/netabare}シーンがありましたが、
その場面を引き立てる良いEDでした。
● まとめ
一つ一つの話を観ているときにはもどかしくて、
あまり好みの展開ではないなーと思っていましたが、
振り返ってみると全体的なまとまりとしては
それほど悪くなかったようにも思えます。
結局ノエルや円盤については謎が残りまくりですが、
それに対しては深く追求しない方がよさそうですね(笑)
ノエルの可愛さを愛でる、という見方ができたなら、
きっと最後まで楽しめる作品でしょう。笑