オキシドール大魔神 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
コラボ物としては名作
序盤から、偽のワインソムリエを見抜くコナン、逃げる偽ワインソムリエを一蹴する小五郎など見せ場がある。ナイフ片手に走って来る偽ワインソムリエに対して、コナンの唐突なお願いにも一切の動揺を見せず、ハンカチを後ろに投げてからの一本背負いをする小五郎はかっこよすぎる。中盤からは蘭にそっくりの王女(コナンでも一瞬見抜けないレベル)と蘭が入れ替わり、入れ替わった王女が街を散策、探しに来たコナンとかち合ってからの不二子参戦、王女を狙う謎の敵の参戦、しかし謎の敵を軽くあしらう不二子、からのスケボーで猛追するコナン、基本馬力の差を縮めるために不二子の逃走ルートを先読みするコナン、それでもどんどん開いていく距離を、大ジャンプで埋めるコナン、しかし本気になった不二子に追跡を断念せざるを得なくなる。BGMもあってバイクとスケボーによるチェイスは熱かった。ロマンチック全開で妄想に耽る蘭にも笑える。ヴェスパニア王国の企みに巻き込まれる蘭、飛び立とうとするジェットの車輪に掴まるという離れ業をするコナン、ルパン側にもお約束のシーンがあったりなど面白い。ヴェスパニア王国で次元と一緒に捜査するコナンとそのやり取り、ルパンと自販機前で邂逅するコナンとそのやり取りも良かった。桜の木の下で泣くだろうと考え、あえて同行しなかったルパンと不二子、実際に桜の木の下で泣く王女を見て、5分だけ待つコナンと次元の粋な計らいも良かったし、その後、しらじらしいコナンと次元の棒読みには笑えた。制服姿に戻った蘭に疑心暗鬼になるコナンと小五郎に、切れた蘭が壁をぶん殴って蘭であることを分からせるシーンも笑えた。終盤、推理披露のシーンでは、神谷明によるルパン演技が冴えていた。いつものように変声機で推理披露するコナンだったが、後半、小五郎に変装したルパンが暴走していくさまに対して、最終的には思わず変声機のままで「黙ってて!」と切れるコナンにも笑えた。推理で策略を暴かれたジラードが口封じのために方策を巡らすも、ルパンが開発し不二子が盗んだ便利装置で爆弾を無効化、王女としての自覚が芽生えたミラ王女、からの爆発落ちも良かった。ラストでは、不法入国で江戸川コナンなんて存在しないことがばれる事を危惧し焦るコナンに、コナンの正体を看破しているルパンたちが助け舟を出したところも良かった。
ルパン陣や小五郎の声優も変わる前な上に、緑川や福山潤、堀江由衣などの豪華声優陣で、声優も文句なし。
見所満載どころの騒ぎではなく、シーンの一つ一つ、セリフの一つ一つが見どころなレベルの最高のコラボだった。
唯一批判点を挙げるとすれば、いくら王女に1日だけでも自由を与えたかったからと言って、蘭を巻き込んだキースがちょっと気に食わないくらい。まあ今作の完成度から言えば、些細なレベルではある。