Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
♪ ヒーローって何すかね、なんなんすかね、何すかね~ ♪
この作品は「ガッチャマン クラウズ」の2期に位置する作品です。物語に繋がりがあるので、1期を未視聴の方は、そちらからの視聴をお薦めします。
謎の宇宙人ベルク・カッツェが巻き起こした騒動も、ガッチャマンの活躍とはじめちゃんの英断により九死に一生を得た立川市・・・
2期は、ベルク・カッツェの騒動から1年後・・・クラウズの能力が誰もが便利に利用できるモノとして普及している立川市が物語の舞台になっています。
物語は平穏な日常に起きた一つの出来事・・・未知の宇宙船が新潟県長岡市に墜落し、その宇宙船の中から赤い肌と水色の髪の女の子の宇宙人・・・ゲル・サドラが登場し物語が動き始めます。
今期も宇宙人であるゲル・サドラが核となっているのですが、この作品・・・完走して振り返ってみると、人間の感性に対する強烈なメッセージが込められていたと思います。
この作品を視聴して私は「傍観者効果」を思い出しました。
これは心理学の研究テーマの一つなのですが、研究テーマになったきっかけは1964年に起きたニューヨークでの殺人事件でした。
深夜に帰宅したキティ・ジェノベーゼという若い女性が自宅アパート前で暴漢に襲われました。
彼女は大声で助けを求めたところ、アパートに住んでいる38人が気付いて明かりを付けたのですが、誰も助けにいかなかったのです。明かりがついたので暴漢は一度その場を立ち去りましたが、誰も助けに来ないのを見て、再度彼女を襲いに現場に戻り結果的に殺害してしまった・・・という事件です。
きっと誰から助けに行けば彼女は殺害される事は無かったと思います。当時は「都会の人は冷たいから」と解釈されていたようですが、研究の結果から「誰も助けに行かなかった」のは「多くの人が見ていたから」という事が分かりました。
人間は見ている人が多ければ多いほど、援助行動の起こりやすさは低くなるそうです。
集団と人間の心理としては他にもあります。
・単独で作業するより集団で作業した方が、一人当たりの作業量が低下する。
・一人で歌う時より集団で歌う時の方が、一人一人の声の大きさが小さくなる。
・一人で行う拍手より、集団の中で拍手した方が手の叩く音が小さくなる。
私はこれを知った時、恥ずかしながら全てに当てはまると思いました^^;
集団の中では一人一人の努力が分からないので、個人的な責任感が低下するのだそうです。
所謂「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう・・・」というヤツですね^^;
これが集団に属することの心地よさ・・・なのかもしれません。
そしてその成れの果ては、きっと「無気力」なんでしょうけれど^^;
集団が進むべき道を誤った場合・・・その道を正すにはどうすれば良いのでしょうか。
連帯責任・・・そんな綺麗事で片付くような問題であれば良いのですが、事態が最悪を迎えた場合・・・どの様な選択をすれば良いのでしょうか・・・
この物語では、この問題に対する一つの答えを導いているのですが・・・私はとても涙無しには見れませんでした^^;
2期のタイトルに「インサイト」が付加された理由も明らかになります。
気になる方は是非本編をご確認下さい^^
オープニングテーマは、WHITE ASHさんの「insight」
エンディングテーマは、ANGRY FROG REBIRTHさんの「60億の翼」
1クール12話の作品でした。パイマンは直ぐキーキー喚いて口から泡を吹くし、いつつちゃんは「うつうつします」のセリフばかり・・・
J・Jに至っては、結局終始良く分からない存在でしたが、それでもいいんです・・・はじめちゃんが可愛いくて格好良かったから(//∇//)
内田さん・・・流石ッス^^