「それが声優!(TVアニメ動画)」

総合得点
65.8
感想・評価
538
棚に入れた
2539
ランキング
3158
★★★★☆ 3.6 (538)
物語
3.6
作画
3.4
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.6

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

無名声優の地道な成長もの

タイトルからわかるように声優という職業に就く人をスポットにあてたアニメ
タイトルからはまじめに頑張る系なのか、なんちゃって系なのかなど
どういう方向性のアニメかはわからないけど
ぱっと見て最初の作画見る限りは萌え作画で萌え要素はあるかなと感じました。
メインキャラのピンクのツインテールの女の子なんかは
どちらかと言えば萌えキャラでしょう。
性格も最初はチョット頭が悪い感じが萌え的な可愛さに感じました。
ただ主人公の双葉は眼鏡キャラで地味と以外にまじめなキャラに見えました。
新人で初収録の日に人形に話しかけて自分を落ち着かせようとしている点など
リアルさを感じ意外にまじめに進めるようです。

あと個人的には新人声優が初の収録からアニメがスタートするのは
個人的には良かったです。このおかげで何も知らない視聴者が新人声優と同じ立ち位置に
立てるので感情移入しやすかった。
そして実際の声優さんの役も演技する声優に近いキャリアと役にハマッテいるのがポイントでしょう。
双葉役の高橋さんは初収録ではないみたいですが新人とのことなので
上手すぎることはないのですが、極端に下手ではない普通の感じが良かった。
ヒカリ役の生天目さんも役にあった主人公の事務所の先輩ベテラン声優の感じが出ていてかなり良かった。
個人的にはキャスティングは正解です。

そしてやっていることは萌え作画だが意外にまじめ
新人声優である双葉が収録先で挨拶をしたり収録が始まるまでの準備の
大変さがわかる所から始まるのでまじめに仕事をしている感じは出ています。
収録が始まるのだが双葉の役は「ピポー」て言うだけのキャラと
難易度は低めそうだが、それすらも上手く言えない所などは
いくら練習では上手く言っても本番では上手くいかない難しさの現実を表していて
かなり良かったです。
音響監督の低い愛想の無い声のアドバイスも身にしみる
仕事現場では失敗してもただ単に冷たく言われるだけが現実なのでリアルさは感じました。
さらにモブの声すらもまともにこなせない双葉の姿もある意味リアルですね。
いきなり現場に立って普通にこなすだけでもいかに大変かという現実の見せ方は残酷であるが
説得力はありました。
開始直後の印象は萌え作画だけどまじめな作風に見えました。

2話以降も普通に声優業をしている感じですね。
声優業では生活出来ないのでバイトしたり、そこでの世間話や
オーディション受けたりとかの話を普通にやっている感じ
まあ普通に声優業をしている風景が映し出されていました。
素人臭いのもポイントでしょう。
新人声優なのでやることが落ち着かない。
見ていてヒヤヒヤするのを視聴者が見守るアニメかな
双葉が先輩声優の助言を聞いて頑張ろうとするものの空回りしたり
駄目なりに努力してるけど上手くいかないもどかしさは
職業ものとしては押さえる所は押さえているようです。

どちらかといえばマルチな声優をやっている感じですね。
WEBラジオに挑戦したり、ユニット組んでアイドル活動したり
ナレーションやったり、吹き替えに挑戦したり
色々なジャンルがあり
それぞれの仕事によりスキルが違うみたいなので
視聴者的にも声優には色んな仕事があるんだなと
勉強になる部分もあるし、実際どんな感じで
仕事をしているのかと詳しい過程は描かれてたのでナルホドなと思いました。
仕事ごとの演技指導も吹き替えとアニメでは色々違うようなので
それに戸惑いながらも双葉達が成長する過程はしっかりしていたと思います。

そして毎回、ゲストとなる先輩共演者のアドバイスは身に沁みるものがあり
聞いていて、かなりいいこと言ってるなと感じたり
いい話になっているのもポイントでしょう。
そしてそれを聞いた双葉が落ち込んだり悩んだりする現状を描きながら
地道に成長する姿を描写したり、視聴者的にも成長を感じ取ることが
出来るストーリーの作りは良かったです。
ただ本物の声優の本人出演は個人的にはフィクションから現実に戻される
気分におちいるので、申し訳ないですが好きになれません。
いいことは言っているのはわかるのですが、どうも抵抗はありました。

双葉の他にも鈴といちご共にユニットを組んで活動しているのもポイントかな
1人ならそうでないんだけど3人で一緒になって頑張るので
友情ものになっているのも良かったです。
落ち込んだ時に励ましてもらったり
一緒に仕事を頑張ってみんなで仕事をやりとげる一体感なんかも好きでした。
マネージャーや声優とその友達などのサブキャラとの関係性の描写も丁寧に
やっているので横のつながりが強まる感じも好きでしたね。
ただサブキャラを出すのではなく、そのサブキャラの存在によって
メインキャラの声優が成長するのはいいと思いました。

最後もそんな無名声優の主人公が自分が成長したかについて
自ら振り返ったり、他人の意見を聞いて考えてみたり
して自らの結論を導き出した終わり方はベストだったのではないでしょうか

終わってみると、ご都合主義はなるべく抑えた現実よりの展開で
声優業の大変さをやっていたような、声優業の厳しさは
近頃は検索すればわかるので、大体聞いていた通りの実情でした。
まあ10年前の声優が今どれだけ生き残っているのかを考えれば
調べなくてくても大体わかるのですけどね。

双葉に関しては
デビュー仕立ての声優が一番下っ端から、心の成長は大分感じさせられたけど
ほんの少し声優としては見通しがよくなったにすぎず
目に見える状況の改善がなく
ドキュメンタリー番組に近かったかな、落ち込んだり悩んだり
上手くいかなかったり大変さを描いたものでしたね。
大衆娯楽作品みたいに無名高校が甲子園出場みたいな
スカットする展開はなかったので大衆受けする内容ではないので
娯楽作品としてみれば弱かったかな
娯楽ではなく、まじめに頑張る作品としても、まじめに頑張る作風は
評価出来るのですがライバルが不在で、しかもみんないい人ばかりなので
思ったよりもストーリーは盛り上がらなかったかな
派手さのない地味な作風だった。
ただ作画、キャラデザイン的に泥臭い大人の世界を描くのには向かないと思うので
作風には合ってたかな、地道に頑張る成長ものとしては
やれるだけのことはしたアニメだとは思います。
最後に自らの結論を導き出した終わり方が
無名声優の地道な成長ものストーリーだったことを示しているので
作風は貫き通しました。

作画についてはメインキャラの作画はかなりあっさりした作画ですね。
まったり感がいいとは思いましたが、普通な感じですね。
鈴といちごは萌えキャラなので可愛さは保ててましたが
やや単調さはあったかな、ただしその分作画は乱れず
キャラを動かすには合っていたようです。
実名で出ている声優さんの作画はまずまず良かったと思います。
アニメ的に許されるのギリギリの線の作画でいい所をついていました。
作画が乱れたら失礼になるんだけど、そういうこともなかったので満足ですね。
室外の背景はかなり綺麗でした。
作画は総合すると良いと言える出来はあったと思います。

キャラデザイン的に合ったストーリー展開は良かったと思う。
厳しすぎず、ライバル不在なのは作風に合っていた。
ストーリーの中身も無名声優が落ち込んだり悩んだりする現状を描きながら
地道に成長する姿の過程をやったのは評価出来ると思います。
みんなで協力して頑張る友情ぽい感じも良くて
個人的には良いアニメだと思います。

投稿 : 2015/10/16
閲覧 : 712
サンキュー:

9

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