buon さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
誰かではなく自分で決める、決めている
訳ありの3,4人が宇宙船に乗って賞金稼ぎをする話。
火星も木星も人間が住めるようになった近未来、
世界、否、宇宙は中国か華僑が牛耳っているようだ。
人々は宇宙に出てもやっていることは変わらない。
相変わらず馬鹿なまねを続けている。
主人公たちは金を稼ぐこと以外はあまり論理的ではないようだ。
金になると思ったら的外れ、
それでも道の途中で他に気になったことがあるとそれを追う、
例え金にならなくても。
そんなことの繰り返し。
変れることもあるが、
変わらない、変われない、代わりがいない。
そんな不器用な人間の生きざまが描かれている。
{netabare}
主人公はスパイク、ジェット、フェイなんだろう。
アインは犬だし、エドはマスコットの様。
彼ら彼女ら、そしてアインも家族になったが、
エドには未来がある。
アインは心配だから付いていったのだろう。
スパイクとジェットはもう変われない。
ジェットはよくスパイクを止めていた。
何故だ、何のために・・・と。
スパイクは自分の性(さが)から生から逃れようと思わない。
しかし、ジェットも同じようなことをしていた。
ただスパイクが止めなかっただけだ。
過去と関係なくとも、
「気に入らない」「気に食わない」「気になる」
ただそれだけで行動する。
そこに迷いはない。
フェイは迷っていた。
縛るものは乾き果てていた。
そして、今の自分を受け入れてくれるところはあった。
過去に縛られない、新しく生まれ変わるなんてことは在り得ない。
今は1秒前の過去の積み重ね、
自分が知ろうと知るまいと築かれている。
なんて馬鹿なことをしたんだ、それ以外はなかったのか、
傍から見れば選択肢があるように見えても、
本人からすれば大きなお世話だ。
それしかない、いやそんなことすら考えない。
お腹が空いたから飯を食うのと変わらない。
そいつからすれば当然なのだ。
それしかない、そうしたい、
本人からすれば迷いのない自然な生き方だろう。
それでも周りからすれば、近しい人間にとっては堪え難いことがある。
それしかなかったのか、
それ以外の未来はなかったのか。
創作の世界では登場人物が動き出すそうだ。
自然とその行動を決めてくれる。
それでも、それしかなかったのか。
気に入らない。{/netabare}