かしろん さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
1話は微妙だったけど
【2話見て を追加】
【1話見て 透明骨格標本って綺麗だね】
{netabare}本作の推理開始場面で、ふと、思う。
透明骨格標本を初めて見たのは何時何処でだったか・・・
そんな昔のことでもなく、
見た場所もハンズだったか、どっかの水族館とか博物館とかだったか。
「ひゃー、綺麗なもんがあるなぁ・・・」
と思った思い出。
思い出しついでに”透明骨格標本”で検索すると、作り方が書いてあった。
・丸っとホルマリン漬けにする
・軟骨を青、硬骨を赤で染色する
・薬剤に漬けたら肉部分が透明になる
大雑把に言うとこんな感じらしい。
肉を溶かして骨のみにして染色してるんだと思ったら違うのね。
さて、本作。
普通に縄の結び方とかから推理してたね。
普通だったね。
うん、普通の推理。
え?これでいいの?
櫻子さん絡みの紹介がずーっと”骨骨”なので、検死も骨絡みかと思った。
透明骨格標本のように、櫻子さんにはタンパク質が透明に見えて、その骨の状態から死因などを特定する、
とかそういう話かと思ったのだ。
なんか、勝手に肩透かし。
掘り当てた頭蓋骨の説明なんかは良かったんだけど。
あと、
コナンといると殺人事件に巻き込まれる
金田一少年と(以下同文)
櫻の樹の下には死体が埋まっている=櫻子さんと一緒にいると死体に出くわす
いやいやいや、そんなん理由付けにはならんよ。
なんか、方向性が見えない始まりだったなぁ。
でも、伊藤静の「少年」って言い方は、相変わらず、なーんか心地良い。{/netabare}
【2話見て 見えた方向性】
{netabare}迷子の親探しで
「お前ら使えねーから、俺の知り合いのネェチャン頼りにしようぜ!」
と警察に面と向かって言い放ち、それが通用する。
「そんなわけあるかい!」
というのは、まぁ、おいておこう。
ヤク中の起こした一事件、で終わるはずのラストに、
視線を感じて振り向く櫻子
野次馬の間に一人分の空白
というのを入れてきた。
第三者関与の明示。
これがただの一事件ではないよ、という暗示。
このシーンを見て「ん?」となったから、早送りでサックリと観直してみると、気になるシーンがあった。
ヤク中をパトカーに入れるシーン。
わざわざ、ヤク中を画面にアップにしてまでこのシーンを入れる意味。
「チョウチョを、あの人に届けないと・・・」
ヤク中の戯言?
チョウチョ?
言われてみれば、タイトルの”死”の文字にチョウチョが止まってるし、”埋”の字にもチョウチョがいる。
OPで変な横顔の人のシーンでもカラスアゲハが描かれてるし、櫻子が玄関ドアが開かずに絶望するシーンでもチョウチョの影が舞っている。
物語においてチョウチョというと
・胡蝶の夢
夢か現か幻か。物語や登場人物の境界線が曖昧な状態。
「乱歩奇譚」でも散々使われてた。
・バタフライエフェクト
因果の繊細さ表現。蝶の羽ばたき一つ変わるだけでその後に起きる出来事が変わっちゃうんだよ、
というタイムスリップもののお約束。風の吹き方次第で桶屋の儲かり方は全然違う。
この辺を表すキーアイテムになる。
櫻子さんという浮世離れしたキャラが主人公の本作だと、”胡蝶の夢”って感じとなり、
高校生の正太郎にとって、櫻子さんと過ごしたあの時間は・・・
という風に使われることが多い。
が、タイトル、OP、台詞、でチョウチョというキーワードを出した上に、第三者関与が明示された2話の事件。
ふーむ・・・
ここから起こる様々な事件に櫻子と正太郎が巻き込まれ、
別件と思われたそれぞれが一つに向かって集約されていく。
その先にいるのが、OPでの変な横顔の人とチョウチョ。
なるほど、そういう方向性の物語なのね。
物語として楽しそうだ。
でもね、アニメーションとしての魅せ方が今一歩なんだよなぁ・・・
「推理を始めよう」の透明骨格標本シーン以外、「アニメとしての特色」があんまり無いというか。
画は綺麗なんだけどねぇ。{/netabare}