Crysiss さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
重く暗く沈み込んでいく話
主人公ラッカがはるか上空から落ちてくるところから
物語は始まる。
見たこともない場所で、灰羽として生を受け
それまでの記憶をなくし、自分がどうしてここに来たのかも
何をすればいいのかも、いつまでここにいるのかも
何もわからないまま物語は進んでいく
正直、全体を通して色のコントラストがかなり抑え目に作られており
引いては物語全体に重厚感を演出する狙いなのでしょう。
実際、話の内容は暗く重たいので内容に沿った演出ではありますが
どこか寒々しく登場人物たちが常に
冬の冷たく乾いた風に晒されているような印象を受けました。
{netabare}
最後にレキが長い苦しみからやっと解放され
巣立っていき、救済されますが
本当に救われたのか疑問に感じました。
春になり、これから色づいていく季節の演出があれば
最後の印象はまた違ったかも知れません。
ただ、クウの時は突然の別れとなってしまい
塞ぎ込んでしまっていたラッカが
レキの時は精一杯に正面から向き合ったおかげで
きちんと前向きに受け止めて
立ち止まらずに歩き出せたのは、好印象でした。
{/netabare}
設定に謎のままの部分が多く
13話の中で説明しきれなかったのかもしれないが
悪く言えば視聴者に丸投げしてしまっている部分は否めない。
名作とも駄作ともいえないが見たことを覚えておきたい作品だった。