しまっちゃうおじ さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「作画のどの辺がすごいかわからない人」用です
原作既読です。
長文にはしたくないのですが、長文になってしまいそうなのであしからず。
この作品はとても好きな作品なので、「こんな角度からも観て下さい」とい
う思いを込めて説明させていただきます。
第一に「作画」です。どの辺がすごいかというと、まず「口の動き」です。
この作品は声を先に録っています。その声に合わせて作画をしていますの
で、口の動きがセリフと同じ口の動きになっています。プレスコ言うもので
すが当時としてもほとんど無いものです。次に「背景」です。技術面でも圧
感のものですが、3Dのように動く背景にも注目してください。あとはエフェ
クトです。細かい部分を説明するとキリがないので割愛します。印象的に残
るのはテールランプの光が尾を引くように流れる作画ではないでしょうか?
他にもパターン化されていない炎、煙、爆発、瓦礫、風の強さと地面の衝撃
が伝わってくる服の動きなど見どころです。
アニメーションとは実際には表現することが出来ないカメラワークやありえ
ないアクションなどが表現できるところが面白いものだと思っています。そ
こに物理法則を重視した運動曲線などのリアリティも加わり、キャラクター
の痛覚が視聴者に伝染しそうな素晴らしいアニメ―ションになっています。
現在の物語では溢れすぎていると言ってもいい「超能力」ですが、当時、超
能力というものはビジョン化されていませんでした。例えるならガンダムの
ようなニュータイプ(第6感)のようなものです。
「AKIRA」は、何らかの力で壁がめり込む。そこには目には見えない球体状
の力が存在することが分かります。このように映像としての超能力のパイオ
ニアとも言える表現をしています。これに続き、ジョジョの「波紋」や「ス
タンド」、ドラゴンボールの「かめはめ波」などが出てきます。
大友先生の影響は少なからずあったと思います。
最高峰の作画技術と表現力が織りなす傑作と言える作品です。
文章を書くのが苦手なため読みにくいと思いますが、最後まで読んでいただ
いた方に感謝いたします。
これを読んでもう一度視聴してみようと思えていただけたら幸いです。