ざんば さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
思春期
自分は他の人とは違う、欠陥品の人間だ。
と、思い込んで、自分の殻に閉じこもってしまう。
でも本当に寂しくて寂しくて・・・
いつでも本当は友達がほしいと思っている。
どうすれば友達が出来るのかも分かっている。
でもその時になると尻込んでしまって
自分でも思ってもない行動をして後悔する。
それを、自分が悪いだけなのに相手のせいにして恨む。
だが後から思い返して、自己中心的な自分を殺したくなるほど憎む。
そんな自分が嫌で嫌で仕方なくて
自己嫌悪に陥ってさらに自分の殻に閉じこもる。
冒頭の杏奈を見ていると昔の自分と重ねてしまって
辛くもあり、恥ずかしくもあり
正直まっすぐに見ていられませんでした。
しかし、そんな杏奈が大岩夫妻やその土地の人と出会い
次第に明るくなっていく姿を見ていると
私も同じように救われるような気持ちになりました。
この作品は杏奈の妄想や夢を現実の世界と混ぜ込んで
ファンタジーに描いているが
根っこには12歳という思春期真っ盛りの少女が
実直に描かれていたと思います。
でも所々、話の展開が強引に感じたし、
個人的にはファンタジー過ぎて
杏奈の心の動きは大まかには分かるものの
ボケーッと見ていると細かい部分が理解しにくかったです。
(杏奈がなぜマーニーの日記帳に書かれていたことを知っていたのか、とか)
まあ、それこそが考察のしどころだとは思いますけどね。
私みたいな考察苦手な人では
ちょっと説明不足な感は否めないかな、と。
一応、今回の金曜ロードショーで2回目だったので
なんとか理解できましたが
初めてみたときは頭の中がグルグルしてて
雰囲気アニメとしか思えませんでしたからね・・・w
で、見終わって思うことはやっぱり地味な作品ですね。
ファンタジーとは言っても結局は杏奈の頭の中の出来事ですからね。
それが悪いと言うわけではりませんが。
良い作品ではあるけど、どこか物足りない作品でしたね。