かさい さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ド安定の面白さ
※主観評価
【物語】4.7
中盤あたりから話が見えてくる。
霧、メンタルモデルと、謎が多い設定をうまく活かしたシナリオ展開だった。徐々に話が盛り上がるというより、全体的に安定したシナリオだった気がする。方向性もしっかりしていたし、目的を見失う事はなかった。
メンタルモデルとは何か、意思とは何かを考えさせられる、メッセージ性も備わったストーリーだった。キャラの行動原理にもしっかり理屈があって、それがシナリオに影響したり、キャラの関係性に影響したり、変化もしっかり楽しめた。
【構成】4.8
1話構成が物凄く良かった。2015夏では再放送だったが、各話満足度は今期でベストかもしれない。話の切らせ方、展開、盛り上げ方、全てがうまくいっていた印象。各話がしっかり濃密で、尚且つしっかりとした繋がりがある。アニメとしての構成では素晴らしい部類。
【CG】4.7
サンジゲンのポテンシャルは計り知れない。イニシャルDで見た漫画的3DのDタッチ。今回も、手描きのキャラデザに近い2次元的なデザインのキャラを3Dで動かすという自分にとってはかなり新しいアニメだった。
2次元的デザインのキャラデザは楽園追放でもあったが、テレビシリーズではあまり見ない。
CGでキャラの可愛さを表現し、細かい芝居や表情、アクション、テフェクト、戦艦、全てにおいてレベルが高かった。3Dアニメってなんでもできるんじゃね?っと思ってしまう。
【美術】4.6
空は綺麗だった。しかし、殆ど海の中、または海の上、艦内というシチュエーションだっただけに、背景美術といったものを拝める機会は少なかった。評価対象が少ないという点でとりあえず4.6ということで。
【声優】4.7
どのキャラも気持ちがしっかり入っていた。人間で無いだけに、そこは非常に重要な要素で、キャラとして映えさせるにはキャストの技量が不可欠だったのだなと感じた。
どのキャラも可愛く、非常にマッチしていたと思う。
【音楽】4.75
普通に良い。その場のシチュエーションにしっかりあったBGM。終盤にはナノの挿入歌。Our Storyは書き下ろしでは無いのに凄くマッチしていた印象。この曲単純に好きだ。
【演出】4.7
9話の中野さん回が印象的。9話だけ異色だった。
基本の演出ベースは、3D的な演出もあるだろうけど、レイアウト的には手描きアニメとあまり変わら無いのでは無いか。と思うが、多分そんなことは無い。3Dにしか出来ない演出は多かったと思う。見応えある画面だった。
【op&ed】4.7
opとedコンテは岸監督。多分、
opコンテは好きな人は好きだと思う。自分的にはあまり好みでは無い。マイファスとナノはテンション上がる。やっぱカッコいい。
edも計4曲。各曲が結構なクオリティで歌も良かった。詞もシンクロしてる感じ。
【世界観】4.7
設定で結構分かりにくくなりそうだし、話も複雑になりそうな予感ではあったが、とても綺麗にまとまった感じ。用語は結構あるけど、その点も分かりやすかった。設定の基盤がしっかりしていたおかげで内容理解も容易だったし、とても見やすかった。
【キャラ】4.75
世界観やシナリオなどがしっかりしていたのはキャラの存在が非常に大きいと思う。メンタルモデルと人間がうまく共存していたように思えるし、メンタルモデルという設定も凄くうまく機能していた。キャラ数はそれなりに多かったが、キャラ自体はとても良かった。キャラの意識の変化や心理描写、言動変化などがシリーズ通して見れたのが面白かった。
後、とにかく可愛い。
シルエット、デザイン、フォルム。
3Dなのだけれど、2次元的要素もだいぶある気がする。キャラに違和感を感じない可愛さ。仕草や表情も可愛さがあった。
主人公の群像はキレ者系主人公だけど、主人公を中心に話が展開されるわけではなく、あくまで群像というキャラクターに徹していたことは好感が持てる。群像はなかなかのキャラ。
男の自分でさえカッコいいと思える、人間性溢れるキャラクターだったと思う。
雑感
リアルで見れなかったのが悔やまれる。
とにかくド安定の面白さだった。最初から最後までペースが落ちることなくしっかり綺麗に完走した珍しいアニメ。
3Dアニメの可能性も凄く感じることが出来た。劇場版も楽しみだが、サンジゲンのアニメも楽しみにしておく。