朝霧麻衣 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ぼんぼる人達が働く旅館「喜翆荘」
P.A.WORKSさん製作のアニメで唯一視聴していなかった作品でした。
【あらすじ】
東京で母親と二人暮らしをしていた女子高生の「松前緒花」は突如、借金を作った恋人と夜逃げした母親と別れて暮らすことになってしまった。緒花は石川県の湯乃鷺温泉街にある「喜翆荘」という祖母が経営する旅館に住み込むこととなった。その旅館で仲居見習いとして働きながら学校に通うこととなった緒花は、同じ職場で働く個性的な従業員達とのふれあいと仕事を通して成長していく。
【所感】
この作品の主人公となる「松前緒花」ですが、1話目にして大分個性的な子だと感じました。母親と別れて暮らすと聞いて動揺するどころか新しい生活にわくわくするといった強心臓ぶりを発揮します。母親の教育の賜物なのか本人の強さなのか分かりませんが、1話目にして「このアニメ面白い奴だ」と私の直感が知らせてくれました(*^_^*)
主に働き始めた緒花が色々とやらかすか、事を大きくしていくことでこの作品のストーリーは構成されていきます。それに翻弄されていく従業員達とのふれあいがとても面白い作品でした。
【ストーリー】
個性的なキャラたちの変化を描くためなのか、多少演出が過剰かなと感じるところはありますが、お気に入りのキャラを見つけることが出来れば最後まで見れると思います。最後の終わり方はいろんな方の意見がありましたが、私は良かったと思います。これから先の未来に可能性を感じることが出来る魅力的なキャラばかりでしたので、きっと変わらずにやっているのだと思います。
【キャラ】
緒花ちゃんに負けず劣らず個性的な従業員達ばかりですが、旅館には緒花と同い年の女子高生が他に二人働いていますので簡単に紹介したいと思います。+クラスメイト1名
鶴来民子・・・板場で見習いとして働いていて、緒花と同じく住み込みです。緒花が来た当初、空気の読めなさを嫌っていて「死ね」と連呼していました。「死ね」は良くないと言われ、「ホビロン!」なる言葉を開発。(語源は本編参照)一見クールでとっつきにくそうですが、新しく「ホビロン!」とか考えてる姿を想像するとにやけてしまいます(*^_^*)愛称は「みんち」
押水菜子・・・緒花と同じ仲居としてアルバイトをしている。控えめな性格でいつも地味な格好をしているが、スタイルはいい。悪意はないのに時折毒舌が炸裂し、主に緒花ちゃんがダメージを受ける。愛称は「なこち」
和倉結名・・・緒花のクラスメイトでもあり、ライバル旅館「福屋」の一人娘。天然系のお嬢様キャラなのですが、同年代の子が持つ将来像の感覚で一番普通の感覚の持ち主だなと感じました。主人公たちとの違いをつける上でも重要なキャラだったと思います。これを演じる戸松遥さんの演技が絶妙だったと思います。ウザすぎず、出すぎず見たいな感じですw
個人的には緒花ちゃんが一番お気に入りです。あんな小柄な子のどっからエネルギーが溢れてくるのか、いつも頑張り屋で真っ直ぐで魅力的なキャラでした。
【まとめ】
この作品を通して、働くことの大変さや喜びを感じることが出来ました。業種は違いますが、共通する部分も多くあったように感じました。居心地のいい職場は場所ではなくそこで働く人達の気持ちの持ちようなんだと考えさせられました。自分はどうだったろうかと振り返ることが出来ました。個性的なキャラ達によるストーリーも魅力的ですが、舞台となる旅館の内装や温泉地の豊かな自然の描写もとても綺麗でした。天気の変わり目、時間の変わり目に差し込まれる風景に何度も見とれてしまいます。モデルとなった温泉地にいずれ訪れて聖地巡礼したいなと思いました。
最後に、「ぼんぼる」という言葉は緒花ちゃんが作った言葉です。意味は本編でご確認下さい<(_ _)>