どらむろ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
古いタイプの少年誌ドタバタラブコメディー。懐かしさ感じるので嫌いじゃないのですが…
週刊少年チャンピオンの漫画原作のドタバタラブコメディーです。
強いて類似の作品を挙げると「瀬戸の花嫁」路線の作風でしょうか。
主人公の周囲に、人外のヒロイン達が集い、ドタバタコメディーやラブコメやる感じ。
絵柄も作風も2015年度作品にしては時代遅れな感は否めませんが…
古き良きドタバタラブコメディーとして安定感あり、個人的には好きでした。
{netabare}『物語』
「瀬戸の花嫁」から、少年漫画寄りのベタなラブコメ強めた感じ。
ラブコメとしては少年漫画的な純真でベタなやり取りや関係性が微笑ましい。
これに超個性派のキャラ達が絡み、ドダバタギャグ…の合間に後半以降、割と真剣なラブコメも展開。
さほど深くはないものの、恋もドタバタも安心して見ていられるのが良いです。
終始素直なラブコメの波動を感じる!
少年誌のラブコメとして中々上質だったのでは。
「実は私は」のタイトル通り、各ヒロインの秘密がポイントになる作風ですが…
主要キャラはほぼ全員秘密持ちかつ優しい世界な為か、良くも悪くも緊張感はあまり無し。
持ち味のコメディーは常識外れの人外ヒロイン達による騒動に朝陽が巻き込まれてヒドイ目に遭わされる展開多い。
暴行ネタ多いのは、些か時代遅れな感じも。まあ気楽なギャグと割り切れれば良いのですが…。
白神葉子と委員長が絡む話は安定感あり、他キャラの話はやや面白さ落ちる印象。
4話の委員長の話と、8話の校長の、チョコ作りから何故か人類滅亡の危機を迎える話が、特に面白かったです。
この2回は中々良いのですが、他はエキセントリックなキャラとベタなギャグのゴリ押しが多く、面白さは微妙でした。
…いえ、4話8話以外も決して悪かったわけではなく、昔の夕方長期放送枠だったら十分水準に達しています。
近年の深夜1クールアニメは1話辺りの密度や何らかのセールスポイントが求められる中、昔気質のベタな本作は、評価が難しいのかも知れません…。
『作画』
キャラデザが近年の主流からは外れている少年チャンピオン的画風。
アニメでは原作尊重しつつも最大限可愛さ発揮しており、好評価です。
作画的には青髪の委員長が一番可愛い。
『声優』
芹澤優さんの関西弁ヒロインが中々良かったです。
水瀬いのりさんの凛々しいポンコツヒロインも思いのほか良い。
花江夏樹さんのアナザルな感じやツッコミも好演でした。
その他、全般的に完璧…とまではいかなかったような。
『音楽』
OP「ひみつをちょーだい」が素直に主題を捉えており好感持てる。
ED「言えない 言えない」やその他挿入歌も主題が素直。
こういう素直な主題歌は好きなのですが…些かダサい。
このダサさも含めて本作らしさとも言えそうです。
『キャラ』
主人公・黒峰朝陽の「アナザル」設定は、意外と活かされてなかったような…
純粋で真っ直ぐな好少年で、常識外れな異変に翻弄されつつも一貫して白神さんに恋し続けた、立派な主人公です。
ツッコミ役としては弱い。むしろ「トラブル処理係」的なポジションとして頑張りました。
白神葉子は緑髪で人外で関西弁という事で「むろみさん」っぽいですが、立ち位置は「瀬戸の花嫁」の燦(サン)ちゃんに近いですね。
アホの子(というより天然)なのが、コメディーとラブコメに適度な波乱もたらしてました。
委員長・藍澤渚は正体が{netabare}小人サイズの宇宙人で人間大の身体は外部ユニットのロボット{/netabare}というトンデモ設定の美少女。
ヘンな頭はそういう事だったのですね…。
無論バレるわけにはいかず、バレそうになるのを朝陽にフォローしてもらう4話はギャグ的にも萌え的にもかなり良かったです。
白神さんも良いヒロインですが、私的に委員長が一番好きです♪
新聞部の眼鏡っ娘みかんちゃんはドSのイジメっ子という取っ付き難いヒロインでした。
後半以降、次第に可愛げが増してくるので最終的には良いキャラであった。
しかし過度な暴行キャラは今時ウケが悪いんですよねぇ…。
ロリ悪魔な校長が本作一のトラブルメーカー、8話のチョコ欲しさに人類滅ぼしかける話はビックリw
チートキャラだが人間の子孫の明里先生には頭が上がらなかったり、かわいい。
可愛いのだが、悪戯が過ぎる為か、萌えられるかは微妙かも。
このほか、痴女のサービスシーンはあまり嬉しくないw
朝陽の友人たちが良い奴らで好感持てる。
全般にトンデモキャラ多いが、悪意のキャラ皆無なので後味は良いです。
『余談』
週刊少年チャンピオンは大好きな雑誌で当然本作も読んでいるのですが、まさかアニメ化するとは思わなんだ。
良い漫画ではありますが、近年の主流から外れているのが明らかなので…。
チャンピオン原作のヒット作は「弱虫ペダル」と「侵略!イカ娘」
近年は何らかの独自のセールスポイント無ければ厳しいのかも…
ええい!チャンピオンなら「囚人リク」はどうだ!?
「監獄学園」大ヒットしましたしw
秋田書店のチャンピオンではなく講談社の月刊少年シリウスですが「まじもじるるも」(作者は弱虫ペダルの人)と「実は私は」のアニメ化は通じるモノを感じます。
どちらも個人的には大好きなのですが…時代遅れ感は否めません。
悲しいかな、近年こういう古い作風は支持集められないのか…。{/netabare}