takarock さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
第一話「鮭の塩焼き」回のミスリーディング
原作は漫画で、3分枠のショートアニメ(本編は2分くらい)
26歳とまだ若いのにどこかくたびれたOL、村崎ワカコ(CV.沢城みゆき)が
一人で酒場に赴き、何らかの酒の肴で酒を飲んで
「ぷしゅー」と感嘆の吐息を漏らす、ただそれだけのアニメ。
晩酌の時にでもまったりと視聴するのがいいでしょう。
「第一話「鮭の塩焼き」回のミスリーディングについて(第一話のみネタバレ)」
{netabare}本作の鬼門となるのが、ズバリこの第一話の「鮭の塩焼き」の回である。
同じ居酒屋に居合わせた若い男性サラリーマンがご飯で鮭を食すことに対して
ワカコは「鮭の皮でまったり飲めないものかしら」と思い返すのだが、
まったくもって余計なお世話である。
この意識高い系の上から目線にカチンときた方はおそらくいると思います。
お酒の飲めない方からすればことさらでしょう。
私は大の酒好きですが、日本酒に合うものは、
大概ご飯のおかずとしてもおいしいものです。
それを「鮭の皮でまったり飲めないものかしら」だと?
うるせーバカ!
ちなみにこの意識高い系の上から目線はこの1話だけです。
よりによってなんでこんな話を大事な一話目に持って来ちゃったの?
原作の一話目がこの話だからなんでしょうけど、どうにかならなかったの?
はい、実は上記したのは完全なミスリーディングなんですね。
原作では「酒呑みの舌を持って生まれたがゆえに」という説明文が存在するのです。
回想シーンでワカコの元カレ(?)のような男性が「鮭はご飯がススむな~!」と
言っている最中、ワカコはお猪口を持っています(原作ではこの時ワカコはかなり狼狽しています)。
そして今回の居酒屋の件。
つまり、こういうことです。
(どこで鮭を食べても酒呑みの私の前にご飯派の壁が立ち塞がり、肩身の狭い思いをしてしまう)
(どこかで)「鮭の皮でまったり飲めないものかしら」
「世の中ってそうなのかしら」
この一連の台詞は、
意識高い系の上から目線ではなく、酒呑み故の孤独感からの一言だったというわけです。
言葉一つ足りないだけで誤解というのは生じてしまうということですね。
怖いですね。 でもね、アニメだけじゃこの誤解は解けないと思うの。
この誤解はアニメ制作サイドの責任。
というか、もしかしてアニメ制作サイドもミスリーディングしちゃってる?{/netabare}