退会済のユーザー さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
死について考えさせられた
{netabare}
死ではなく未練を解消し成仏する事で個の終焉を迎える世界のお話。
成仏する事と今いる自分のどちらに価値を見出すのかが主題に思えたのだが
終始死んでも平気だからと体を使い潰すシーンに違和感のあるアニメだった。
この作品に出てくる人物達は一般人である。
一般的な人間が死んでも平気だからって死ぬ事を平然と受け止められるだろうか?
飛び降り自殺は先にショック死するらしいが
死ぬ程の恐怖を乗り越え、痛みに慣れると言うのはとても人間味に欠ける。
もしかしたら強烈な痛みはカットされるとかご都合主義な設定があるのかも知れないが
痛くないし死なないからと言って殺し殺され平然とした顔でいるのも大概異常に感じる。
死の概念をそのまま成仏にスライドしてしまった結果
付随する概念がすっぽり抜け落ちて『ただ死ぬ』謎現象が生まれてしまった。
だからこそ彼らの行動には常に違和感が付き纏う。
終盤で、かなでがドナーとなった音無の心臓で救われた事実が発覚する。
しかし一話を思い返してみると、かなでは初対面の男の心臓を一突きにしている。
もう唖然とした。
心臓移植で救われたのによくも他人の心臓を簡単に貫けるな…
死ぬ事を『ただ死ぬ』としか捉えてないから仕方ないのだろうけど。
このサイトで評価の高いアニメは好みでなくてもその理由が理解出来たが
初めて理解出来ない作品に出会ってしまった。
単品で見れば良いエピソードもあっただけに残念。
{/netabare}