粟島二武 さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
タイトルなし
最初に蝶が現れたときに、「荘子」の”胡蝶の夢(夢と現実の曖昧さ)”の象徴かと思った。蝶は、羽化する過程を経て二十面相に成長する人間の心の要素を示しているのかも知れないが、アニメの内容からみて、結果的にあながち間違いでもないような気がした。
矛盾だらけの現実社会の中では正義という概念もあやふやになりかねないので、明智の存在も正義のヒーローにはなりきれない印象があった。
二十面相とは、そういった現社会では報われない人々の感情の象徴のように感じた。カルト集団やネットによる洗脳の要素も含まれているように思う。
ナミコシの死体が発見されなかったことで、結局、明智も二十面相もどちらも存在を続けることを思わせる結末が印象的だった。