おぬごん さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
エロくて熱くてしっかり少年漫画していた
少年ジャンプ連載の料理漫画が原作
連載開始時には、作画担当のto…佐伯俊先生の(裏)経歴で話題になりましたねw
父親の経営する定食屋「ゆきひら」を手伝っていた主人公・幸平創真が、料理人を育成する遠月学園に足を踏み入れ、寮のメンバーや卒業生、「遠月十傑」と呼ばれる四天王的存在と切磋琢磨していく物語
確かに作品の大きな特徴は「料理を食べた人が全裸になって悶えるイメージ映像が多用されること」です
毎度毎度オーバーすぎて笑えますし、tos…佐伯俊先生の画力と経験を生かした唯一無二の武器であることは間違いありません
しかしこの作品、土台である少年漫画としての質も非常に高いんですよねえ
悪人をこらしめ、舞台となる学園に入学、ライバルを打ち負かし、寮の仲間と出会い、そこで新たな十傑と邂逅、タイトルにもなっている「食戟」を挟み、合宿へ…
王道の少年漫画的展開をしっかりとなぞっていて、毎回飽きずに、次回を楽しみに見ることができました
特に合宿中のある展開は最高に熱かったですね!
料理面ではメインの読者層である少年たちにも分かりやすいよう、特に創真の料理では庶民に馴染み深い品が選ばれていて、味の想像がつきやすいよう配慮されているのが良かったですね
一方でライバルキャラの時には高級食材やフランス料理等の格式高い品が出され、いいハッタリになっていたと思います
また「スルメで出汁をとる」「柿の種でおかき揚げにする」といったギミックは、料理に詳しくない少年たちにとってはそれ自体が驚きになり、料理をある程度知っている人にとっては伏線の上手さで驚きを与えるようになっていて見事でした
またこの作品の主人公・創真は、ジャンプ漫画の主人公らしい「最初から強い」タイプの主人公です
このタイプの主人公は最初からばんばん活躍させられる一方で、読者を置き去りにしかねない危うさがあります
そこでこの作品には裏の主人公として、ヒロインの田所が置かれているんですよね
もちろん彼女もかなりの強キャラではあるのですが、落ちこぼれていた彼女が創真との出会いをきっかけに、彼女なりの方法で成功していくというサイドストーリーがあるからこそ、気持ちよく物語を楽しめたのでは無いかと思います
作画面では、料理と裸体(凄い組み合わせだ…)の作画は気合いが入っていて素晴らしかったですね!
アイキャッチやエンドカードでのお遊びも笑えました
余談ですが、原作の附田祐斗先生は北九州市出身と私と同郷でして、それこそ赤マルジャンプの頃から応援していました。初連載の少年疾駆が何とも言えないできだっただけに、これだけ熱い王道の少年漫画でアニメ化にまでこぎつけたことが感慨深くもあったりします。