どらむろ さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
松本零士の西部劇。サツバツとした「男らしさ」とコミカルさが持ち味か
「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」等で有名な巨匠・松本零士先生が原作の西部劇です。
全13話。
独特の殺伐とした舞台背景や、ハーロックとトチローのコミカルな雰囲気が見所。
…中途半端に終わっているのが残念。
※あにこれのあらすじは原作漫画の話、アニメ版は違います。
{netabare}『物語』
舞台背景は西部劇っぽいアメリカ(っぽい、異世界)。
町ごとに妙な風習あったり、色々と現実のアメリカ西部とは違うので。
西部を旅して町々で事件に巻き込まれるロードムービ。
チビでブサイクだが熱血好漢なサムライサーベル(日本刀)のタツジン・トチローと、早打ちの名手・ハーロック、そして謎の金髪美女・シヌノラの三人組が旅をする。
目的は、謎の組織に滅ぼされたというトチローの同胞「サムライクリーク」の日本人たち、特にトチローの妹を探す事であった…。
命の価値がゴミのように軽い殺伐とした西部劇と、割と呑気でコミカルなトチロー&ハーロックの存在感が合わさり、独特の雰囲気を醸し出しています。
強いのにアッサリとピンチになったり、でも結構なんとかなっちゃったり。
ここら辺はコミカルとして見ると良いのかもですが、シリアス感はあまり感じられず。
戦う前に問答無用で捕まる展開が多いのも、ちょっとフラストレーション。
全般に人種差別(日本人への)を下敷きにした雰囲気あり。
割とコミカルに描かれていて、かつトチロー達の活躍でギャフンと言わせるので、あまり悪い感じはしないのが良い。
中盤以降は「トチローの同胞見つかる」→「結局悲劇」
の繰り返してワンパターンな印象。
正直(またかよ…)と思ってしまった。
謎の組織の思惑やシヌノラの葛藤も中途半端に終わっている。
トチローとハーロックの友情は良かったが、きっかけとなるエピソードが無いのも残念。
ラスボスのダークマイスターと決戦、妹攫われる…
さあどうする!?
……あれ?ここで最終回?
2期無いのにこのラストでは…。
見所は「なんちゃって西部劇」の雰囲気とトチロー達のキャラクターの面白さなんですが、正直微妙でした。
…原作への思い入れは殆どないので、原作ファン的には別の見方があるのかも。
『作画』
原作は70年代の古い漫画ですが、流石に2002年のアニメ、作画はそこそこ悪くは無いです。
トチローはブサイクですが十分カッコイイですし。
シヌノラは松本零士作品らしい金髪美女、妹の雫の黒髪美少女は流石に美しい。
…けど、ちょっとハンコ絵な感じも。
剣と銃のバトルシーンも、まずまず。
『声優』
トチローは山口勝平さん。まさに山口勝平さんらしさ全開の好演でした。
ハーロックは竹本英史さんの代表役なのでは。
シヌノラは松本梨香さん。ポケモンのサトシの少年声なイメージですが、正統派美女もバッチリです。
雫の横山智佐さんも可愛いです。
ナレーションの梁田清之さんが渋い。
全般に配役はベテラン勢多し。
『音楽』
主題歌は分かり易く雰囲気に沿っている。
西部劇っぽさは中々。
『キャラ』
トチローはブサイクだが男の中の男であった。
ハーロックもアホだがトチローとの友情は美しい。
シヌノラは…今一つヒロインとしては影が薄かった感。ゲストヒロインの方がまだ印象的。
トチローとハーロックのコンビの魅力で持っていたアニメ。
雫ちゃんかわいい。兄がブサイクなのにこんな美少女とは…!
敵幹部は妙な拘り持った変人多かった印象。
ラスボスのダークマイスターは全然本領見せていないので消化不良。
ゲストヒロイン達もそこそこのドラマあり。
…あと「馬に厳しい」アニメw{/netabare}