takarock さんの感想・評価
3.6
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
あ~だーまえっぽい
P.A.WORKS制作、原作・脚本は麻枝准氏。
麻枝准氏の「AB!」に続く2作目のオリジナルアニメーション(全13話)。
「AB!」のような名作をと期待されていた方もさぞ多かったと思います。
ちなみにですが、私は「AB!」を途中で断念したの棚に置いています。
この棚のほとんどの作品は本当に視聴断念したわけですが、
「AB!」に関しては視聴断念したわけでなく、
「レビューを書くとしたら酷評になりますよ」って意味です。
例えばキャッチする際の判断材料として、その人がどんな作品を好きなのかと同様、
いや、それ以上にどんな作品を好きではないのかというのは重要な情報だと思ったので
そのような配置にした次第です。
なので本作に対して過度な期待はしていませんでした。
そして、本作の率直な感想は「あ~だーまえっぽい」の一言に尽きますw
PA作品なんて括りで語るのが無意味に思える程の圧倒的だーまえ色!これぞだーまえ!!
・OP「Bravely You」(作詞・作曲:麻枝准、歌:Lia)がある意味ピーク。
→あ~だーまえっぽい
・ルルーシュや夜神月のようなイケメンゲスキャラは未だに根強い人気があるので、
主人公乙坂有宇(おとさかゆう)もそれっぽいキャラにしてみました的なキャラ造形。
→あ~だーまえっぽい
・でも結局そのようなキャラを使いこなせず、
気付けばちょっとヘタレで気のいい只のシスコンキャラになっている。
→あ~だーまえっぽい
・「でたー!!ゆさりんのおまじないシリーズ」とかのくだりで始まる薄ら寒いギャグの数々。
→あ~だーまえっぽい(でも、友利奈緒(ともりなお)の「引くな!」というツッコミは好きだった)
・唐突な野球回
→あ~だーまえっぽい
・露骨過ぎるいじめの描写
→あ~だーまえっぽい
・主人公闇堕ち
→あ~だーまえっぽい
・タイムリープ
→あ~だーまえっぽい
これに関しては一言言わせてもらいますけど、本作はタイムリープものだとは思っていません。
タイムリープ「っぽい何か」、あるいはタイムリープ「げ」なものです。
タイムリープを取り扱った大ヒット作は、それこそ伏線の張り方やストーリー構成が
緻密に計算されたものですが、本作のはあくまでそれっぽい何かです。
多少の伏線はあったのでしょうし、
タイムリープしたことによってこれまでの話との齟齬が生じるのではと考察しようとも思いましたが、
そんなことしても多分時間の無駄だと思ったので適当に流してました。
・終盤の視聴者置いてけぼりの駆け足っぷり
→あ~だーまえっぽい
・全体を通してのさぁ泣けよと言わんばかりの即席感動シーン
→あ~だーまえっぽい
・以上本作の視聴を終えての感想
→あ~だめっぽい
なんというかだーまえの売れる為なら何でもするというその貪欲さは大したものである。
売れ線の食材をろくに調理もしない(そもそも扱い切れない)ままぶち込み、
露骨ないじめ描写や即席感動シーンなどの刺激の強い化学調味料を大量にぶち込むという
洗練とは程遠いジャンク感漂うラーメンのようです。
ただ、これが意外と不味くはないのですw なんなら結構美味しいと言ってしまいそうになるw
文句百出だが、なんだかんだで完食してしまうというクオリティではあると思います。
中にはそれが中毒になってしまう者もいるでしょう。
だーまえの「これまでのやり方を変えて」とか「過去の反省を踏まえて」とか
そんな殊勝な言葉に騙され続けてきた私ですが、
結局だーまえはだーまえということを今回確信しました。
「AB!」でも2クールあればなんてよく言われていましたけど、
問題点はそこではなく、
とどのつまり、だーまえはこのようなタイプのシナリオしか書けないということだと思います。
例えば、「リトバス」のように1期(2クール)+2期(1クール)と
じっくり作った作品に満足したのかと言うと、私は首を傾げざるを得ないです。
すなわち、だーまえの書くゲーム型シナリオを
アニメのシナリオに落とし込むという作業が不十分である以上、
何クール掛けて作ろうが同じような感想にしかならないだろうということです。
key3部作を手掛けた京アニはそこら辺が上手かったのかなと今になって思います。
いずれにせよ、緻密さと整合性を求めるストーリー重視の私が
だーまえ作品を手放しで賞賛することは今後ないと思います。
「kanon(原作)」で出会ってからだーまえ作品との付き合いは長いですが、
おそらく本作が私にとっての最後のだーまえ作品でしょう。
これまでお世話になりました。今までありがとうございました。
(と言いつつ、次のだーまえ作品のレビューをしれっとした顔で書いている可能性は否定しませんw)