ぷれんばにら さんの感想・評価
4.2
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
原作は、こんなもんじゃない
{netabare}アニメからこの作品に入ってしまった方へ。原作はこれの数倍面白いです。なのでアニメを観ただけで「神様のメモ帳はつまらない。何言ってるか分からない」と評価するのは待って下さい。
と言うのは、本作品はアニメと原作とで事件の起きる順番や時系列が度を超えてバラバラです。
例えば、アニメの10話から12話で語られているエンジェル・フィックス事件は、実際は原作で一番最初に起きるものです。また2話から3話にかけて語られている2億円事件に、本来彩夏は登場しないはずです。
私は原作が存在する作品は、あくまで原作に忠実であるべきだと思います。本来描かれていないキャラクターが登場したり、繋がりのない話を無理矢理つなげてしまうのはナンセンスだと思います。
しかし、この作品に関してはそういう感情が生まれてきませんでした。「この演出は仕方がない」そう思いました。
もし原作通りにエンジェル・フィックス事件を最初に持ってきたらどうなっていたか。おそらく大変まとまりのないアニメになっていたと思います。
原作を読めば分かりますが、エンジェル・フィックス事件は未だに全ての真相が明らかになっていない事件です。この事件を真に解決することが、「神様のメモ帳」という作品そのものであると言っても過言ではないのです。
ですので、この事件を最初に持ってきて12話で完結させられるアニメを作るのは無理だと思います。もし本当に原作通りにストーリーを構成するのなら、少なくとも24話必要、それどころか2期に渡ってアニメにする必要があるのではないでしょうか。
しかし12話分しか期間が与えられなかったため、考えに考えた挙句このような演出にせざるを得なかった。そう思うのが妥当であると私は考えます。
先にアニメを観た方は、騙されたと思って原作を読んでみることをお勧めします。きっと、本作品に対する評価は変わるはずです。{/netabare}