どらむろ さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ラノベ最強系主人公の中では世界観とキャラドラマは抜群。消化不良感が惜しい
ライトノベル原作で、最強な主人公が無双する作風です。全24話。
ナウシカっぽい荒廃した世界で学園都市を外敵(蟲っぽい化け物)から防衛する為に武芸者という超人たちが戦ったり、武芸者同士のチーム戦をやったり。
謎めいた世界観の魅力と、最強系ながら芯の通った主人公の強さが見所か。
恋愛劇を含めキャラドラマも良いです。
色々と説明不足だったり、頻繁に英語の謎シーン挿入されたり、消化不良のまま終了する構成の拙さが難。
…欠点が大きくアニメ単品としての評価は落ちますが、ポテンシャルは高いです。
私的に、数値以上に魅力を感じた作品です。
{netabare}『物語』
「風の谷のナウシカ」めいて荒廃した世界(外の空気は有毒でマスク必要)
点在する移動都市単位で人類生存、主な舞台は学園都市なので学園物っぽい要素あり。
「武芸者」という超人的戦闘力持つ学生たちが外敵の「汚染獣」という蟲っぽい化け物と戦う。
…都市を動かすのは謎めいた「電子精霊」だったり、SFとファンタジーが融合した感じの世界観が面白いです。
全般にあまり丁寧に説明はしないので世界観掴むまで大変ですが、戦闘やセリフから自然と世界観が分かっていくので、次第に世界観に引き込まれます。
後半以降、次第に状況が悪化して追い詰められていく焦燥感もあり、終始続きが気になりました。
ライトノベルらしく主人公が終始無双する系統な割には、主人公レイフォンのバックボーンや葛藤しつつも揺るがぬ強さに芯が通っている為か、最強主人公物にありがちな嫌味をあまり感じないのも良い。
話の大筋はさほどダイナミックではなく、先輩少女のニーナ率いる第17小隊にレイフォンも参加しての対抗戦や訓練、外敵との闘い等、一見ワンパターンだが…意外とそれを感じさせないです。
はじめは遠く離れているリーリンとの絆を感じさせるエピソードなど、各キャラのドラマが有機的に絡んでいく。
その間にもラブコメ面での心情の機微が丁寧だったり、それぞれに葛藤していく群像劇としても面白く、飽きさせないです。
…途中で頻繁に謎な英語シーン挿入されるのが困惑でした。
また、最終話に至っても、まだ多くの謎や伏線が残されている消化不良感も気になる。
総じて、世界観とキャラクタードラマは抜群です。24話視聴が苦にならない位面白い!
本作は壮大なストーリーのまだ途上で終了してしまった感じ、出来れば4クールくらいあれば名作足り得たのかも。
欠点が大きい故に減点してますが…数値以上に魅力を感じました。
実感としては4.5点付けたいくらい面白かったです。
『作画』
キャラデザは鼻を大きく描くのが特徴、近年のアニメ絵の潮流とは外れてますが、悪くは無いのでは。
ニーナ、リーリン、フェリは十分美少女です。特にフェリは好み。
綺麗な銀髪美少女、時折のギャグ顔が非常にかわいい♪
バトルの迫力や汚染獣の禍々しさ、移動都市などの世界観描写も見事。
『声優』
岡本信彦さんの最強系主人公良かったです。普段は奥ゆかしく、猛る時は熱い!
高垣彩陽さんの凛とした勇ましい感じ、中原麻衣さんのクールビューティー非常に良い。
高橋美佳子さん芯の強そうな好演でした。
ハーレイの阪口大助さんは一発で分かりますw
子安武人さんの胡散臭いキレ者っぷりも中々。次回予告「レストレーション」と呑気な感じが印象的。
『音楽』
OPは今一つ印象に残らない。EDはまずまず。
『キャラ』
全般的に主要キャラクターの魅力が高く、キャラクタードラマが優れている。
男女問わずそれぞれの葛藤やキャラクター同士の絡みがしっかりしていて、主要キャラ全員に共感できる。
主人公レイフォン中心に、因縁がある奴ら多く、ドラマが分かり易いです。
レイフォンはラノベの最強主人公だが、非常にカッコイイ。
強さに嫌味を感じないです。背負うものや自己の信念に筋が通っている。
こいつはモテるのは納得ですわー。
ニーナは気丈に頑張る強いヒロイン、天才な主人公との関わりで葛藤していくのが共感出来た。
リーリンは前半別の場所に居たにも関わらず、非常にヒロイン力が高い。
メイシェンは健気で可愛かったが…戦闘激化すると絡み少ないのが寂しい。
女性陣のキャラが立ってました。
クール不器用系のフェリが一番可愛かったです。
無感情ではなく、不器用なだけで、感情自体は豊か。
怒ったり、スネたり、喜怒哀楽全般が可愛いです。
シスコンだが非常に有能な生徒会長はじめ、有能な人物多かったのも良い。{/netabare}