しおむすび さんの感想・評価

4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

ほのぼの系サバイバル

1話が衝撃的とよくききますがニトロプラスだっためある程度は予想してました
1話以降9話までは結構スローペース
10話で物語が大きく動き出しますがもう少し早くてもいい気がしました
絶望的な状況になり全滅エンドも覚悟していましたがわりとあっさり解決してしまい少し拍子抜け
OPで太郎丸の死はほぼ確定してたけどゾンビ化して終わりだと思っていたので、
最期にちゃんと別れの場面があって良かったです

段々と不穏になっていくOPの演出は良かったです
明るいながらも意味深な歌詞だったのも作品の雰囲気に合っていました
EDも話の内容によって変えてきていた感じがしました

アニメはほぼオリジナルなのでアニメを見終わってから原作を読むことをおすすめします
(原作を読むと物足りなく感じてしまうかもしれないため)
以下は原作と比較を含めた感想
※原作のネタバレあり
{netabare}

上のは一つのアニメとして見た感想、なので原作のことに触れないようにしているため少しきつめに書いてました
大幅な改変ながらも原作の話を上手に組み込んでいました
好きな場面はほぼカットされていたけど描写が丁寧だったりスタッフの愛を感じました
観直すたびに発見があるのも面白いです

原作とアニメの違いで良かったところ
・ゆきとめぐねえの話が丁寧
おそらくアニメではこのことを一番やりたかった気がします
最終話まで少しずつ丁寧に描かれていました
このため絶望感は10話まで極力薄めていた気がしました
9話からの10話で1回絶望に叩き落したのもゆきが覚醒する演出を強めるためだと思ってます

・太郎丸
原作では少ししか出番がなかった太郎丸がレギュラーキャラになってます
正直出てきてもゾンビ化するぐらいかと思っていたので、
みーくんと出会ってそれがちゃんとストーリーに影響していたのが嬉しかったです
そのおかげで10話での絶望感がより強まっていました
途中でゾンビ化して退場してしまうかと思っていたので最終話まで出てきたのも良かったです

・圭
原作とは違い精神的に追い込まれて外に出る決心をしています
みーくんとの絡みが見えたのも良かったです
リーダーの話をカットした代わりにこの話を入れたのは正解だったと思います
(リーダーの話も嫌いじゃないけど限られた尺や絶望感を薄める意味でも)
卒業するときに他のゾンビはいないのに圭だけいて見送っているように見える演出も良かったです

・くるみがゾンビ化しそうになる場面
バリケードが破壊されたり太郎丸ゾンビ化によって、
精神的にみーくんが追い込まれたりと原作以上の絶望的な状況になりました
全滅エンドを覚悟していましたがゾンビ達が空気を読んでくれたためその心配はなくなりました

ゆきの友達の存在とか他にも細かいところはありますが特に良かったところだけまとめました
逆に残念だったところ
・絶望感が全体的に弱くなっている
ストーリーの構成上仕方ないと思いますが、やっぱり原作の絶望感が好きだったので
特にりーさんとみーくんの意見が衝突する場面は好きだったのでそこがほぼカットされているのも残念でした

・絶望顔が少ない
個人的にこの作品の魅力の一つだと思います
代わりに泣き顔が多かったのでアニメでは絶望顔は少なかったです
アニメの途中で原作を読んで絶望顔が気に入り期待していたので余計に残念でした
物語の評価が他よりも少し低いのもどうしても原作と比べてしまうためです


総合的な感想としてはアニメでは貴重なゆるふわがたくさん見えて良かったです
最後まで見るまでは話のテンポも悪く感じいまいちでしたがめぐねえの話を丁寧にしたかったことが分かって(勝手な解釈ですが)納得しました
終わり方もベストな終わり方だと思いました、これはこれで良かったです
あともしこの続きから2期をするとなると2期も大幅オリジナルにせざるをえない気がしました

ちなみにアニメでは説明されてないことも多いのでご都合に思ったことも原作読めば半分ぐらいは分かると思います
(卒業の場面は状況が違うだけで結構原作通りだったし知ってないと茶番に見えるのも仕方ないかと)
2期やってほしいけど原作のストックが...というコメントをよく見ますが、原作通りにもう1回最初から見てみたいですね
アニメオリジナルもこれはこれで良かったので、
これを希望編として原作通りを絶望編としてやってもいいと思うけどそういうのは難しいんですかね
{/netabare}