takekaiju さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
面白いかれど軽い
人類が肉体を捨てサイバー空間に転算した未来が舞台。
安定した秩序が保たれていたサイバー空間に突如かけられた未知のクラッキングを追い、エリート保安要員アンジェラは地上へ派遣される。
電子存在としての人類や荒廃した地球環境、クローン体やロボットなど世界観としてはもはやありきたりなSFの設定。だが、アンジェラが地上へ降り立ち、未知のクラッカーを探し出すまでの序盤はテンポもよく程よくジョークやシリアス要素もあり面白かった。
荒廃したはずの地球に高機能な車両や武装が残されていたり、きちんとした町の営みがあったりとさまざまな疑問点は残るものの物語として楽しさはあった。
ただ、この作品の売りでもあるフルCGの映像とアンジェラを演じる声優の釘宮理恵さんの世界観とのミスマッチが気になった。
CG映像に関してはところどころの細かい動き、特に戦闘シーンのキャラクターの動きやアンジェラの女性らしい動きが一昔前のCG映像のようにかくついて見えた。ハリウッド映画のVFXや評価の高い国内のCG作品などの超一流のCG映像と比べると、一段も二段も低く思えてくる。
釘宮理恵さんは今までに演じてきたキャラクターのイメージとアンジェラのイメージは重なっていてその点ではベストマッチなのだけれど、サイバーパンクというこの作品の世界観には合っていない。平たく言って作品のイメージを安易に軽くしてしまっている。
全体的に主人公目線な物語の展開の仕方といい、ラノベラノベしている作品だと思いました。