北山アキ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態：観終わった
恋愛脳で観るなかれ。もっと奥行きのある作品
原索未読
最後まで観て
恋愛だけでなく若年期の自己発見、家族、友情等々２クールに
普遍的で奥行きのあるテーマが散りばめられていて飽きさせない。
至言も多く、とても良い作品。
恋愛というイベントを人生の究極の重大事と扱うことなく、
日常的な気づきのきっかけや、恋愛以外の人間関係と並立するものとして扱っている。
つまり、キャラにとって、必ずしも恋愛の成就がハッピーエンドで、
失恋がバッドエンドを意味するとは限らない。
パティシエしかり、弟子しかり、姉さんしかり、
その経験をどう自分なりに消化して糧に変えて生きて行けるかが描かれる。
砂はそもそも恋愛ありきで生きてもいない。
つまり、猛男を中心とした登場人物の出会いと成長の物語という視点が必要です。
よって、濃厚な恋愛至上主義的作劇を期待する人は他を探したほうが良いでしょう。
頑なに恋愛原理主義者的目線で観ようとする人には
「恋愛関係の動かない退屈なイチャイチャ劇」と映るかもしれない。
または、恋愛の肉欲や独占欲の側面を強調せず、
相互尊重や思いやりの側面を強調する作劇に
「これじゃない感」を覚えるかもしれない。
強いてジャンル分けしようとすれば、ラブコメではなく、
ヒューマンコメディとかハートフルコメディになるんじゃないでしょうか。
少女漫画ということは意識させません。
やまとの声はもう少し聞きやすい声が良かったかな。
