「花物語(TVアニメ動画)」

総合得点
81.7
感想・評価
1689
棚に入れた
11041
ランキング
400
★★★★☆ 3.9 (1689)
物語
3.8
作画
4.0
声優
4.0
音楽
3.7
キャラ
4.0

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

真っ直ぐさの魅力

 原作は未読。
 話としては神原 駿河の悪魔の手の件の収拾編といっところだが、単に悪魔の手に対する
物理的な解決だけではなく、神原の心の問題も含めたものという印象。
 思えば「化物語」では当面のトラブルこそ回避したものの、神原の心の問題は決着が付いて
いなかったようであり、その後は阿良々木 暦、戦場ヶ原 ひたぎの二人と仲良くやっている
ようだが、見方によっては二人に依存していた状態とも言えたような。
 それゆえに本作でようやく独り立ちできたような印象があった。

 「化物語」の「するがモンキー」以降、神原に焦点が当たることがなく、どちらかというと
その特異な性格により笑いを与える一種のエッセンス的扱いという印象があったが、改めて
彼女がピックアップされた本作を見るに、彼女の魅力はその真っ直ぐさにあるのかなと。
 特に「物語」シリーズの他のヒロインズが多かれ少なかれ屈折しているところが多いゆえに、
より彼女の真っ直ぐさが際立つ。
 真っ直ぐと言ってもそれは行動や考え方で、性癖や感性などはかなり変わっているが、
その変なところも真っ直ぐ打ち出しているような印象。
 その真っ直ぐさゆえに本作の沼地 蠟花との問題に関しても正面突破という感じで解決を
図ろうとしたのかな。

 この神原と対峙することになる沼地だが、神原とは対になっているような印象のキャラ。
 バスケへの夢が絶たれたことで既に死者となっていた沼地だが、違った形で神原と出会って
いれば、その後も変わっていたかもしれない。
 中盤はこの沼地の一人語りが延々と続くが、中の人である阿澄 佳奈氏の演技が素晴らしい。

 「物語」シリーズ独特の背景画、演出、言葉遊びの多い会話などは相変わらず楽しいが、
本作はシリアス要素が強く、コメディ要素は薄め。
 そのためか前述の要素以上にキャラの語る独特のロジックの面白さが印象的だった。今までの
「物語」シリーズもそういう面があったがシリアス重視になったためか、それがより印象的に
なった感じ。

 時間、環境、感情の変化を髪型の変化で表現するのがこのシリーズには多いが、本作も神原や
阿良々木がロングヘアに、更に貝木 泥舟が髭面になっていたりとビジュアル面の変化が
楽しい。

投稿 : 2015/09/21
閲覧 : 341
サンキュー:

6

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