sherlock さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
“現状維持という偽物”と“変化していく本物”
※今回は読み手のことを考えずに僕が感じ、考えていることを徒然なるままに書いているので
ほんとーーーーーーに長いです!それはもう…{netabare}アリクイの舌の長さぐらい!(笑){/netabare}
{netabare}
まず、このアニメを観た率直な感想から
ヒッキー!君は{netabare}この数か月で何回フラれたら気が済むんだ!(笑)
海老名さんといろはすにフラれても平気な顔の彼…
空気を読まず、ぶしつで文字列ばかり読んでいる彼が
あそこまでメンタルが強いことに衝撃をうけた!w{/netabare}
…ということでまずはヒッキーの勇姿wを一部紹介します!
{netabare}
「葉山のことどう思ってるの?
はぁ、何ですか!?口説いてるんですか!?
ごめんなさい、無理です、好きな人がいるので」
「来年俺の妹が入学するんだ。だからいい学校にしてくれよ!」
「えっ、何ですかそれ、口説いてるんですか!?
ごめんなさい、狙いすぎだし気持ち悪くて無理です」
「ふ~っ」
「荷物重いからもってくれアピールじゃなかったの今の?」
「あーいえ、今のは素だったんですけど…
はっ、もしかして今の口説こうとしてましたか?」
ごめんなさい、一瞬ときめきかけましたが冷静になるとやっぱり無理です」
「先輩ってもしかして年下好きですか?」
「別に苦手じゃねーな」
「はっ、もしかして今私のこと口説いてますか!?
ごめんなさい、年上結構好きですけど無理です」
「気にすんなよ、お前が悪いわけじゃないし」
「えっ、何ですか、傷心につけこんで口説いんてるんですか!?
ごめんなさい、まだちょっと無理です」
「お前マジで料理得意なんだな」
「なんですか、口説いてるんですか?
甘い物だけに甘い言葉を囁けばいけるんじゃないかとか
ちょっと考えが甘いので出直してきてください。ごめんなさい」{/netabare}
…とまぁ、冗談はさておきw
このアニメは期待通り一期と同様に、色々と考えさせられる内容だった
正直現代の希薄になりつつある人間関係を見直す教育の教科書にしても良いのではないかと思うぐらい
観る人によって全く感じるものが違う作品だと僕は思う
そこで今回は僕が考えさせられたテーマについて三つに分けて書いてみた
◇自己満足な自己犠牲と奉仕の違い
{netabare}ここで注目して欲しい人物は…{netabare}ヒッキー{/netabare}である
彼はこれまで誰も頼ってこなかった、頼れる人がいなかった人間で
自分を犠牲にするという方法以外に打つ手が何もなかった
彼が言う{netabare}『問題は問題にしない限り問題にならない』{/netabare}という言葉には
非常識的な手段をとらざる得ないよう追いやられた彼の辛さが込められている気がした
何かを解決するためには大小様々だが必ず“犠牲”が必要で犠牲には必ず“代償”が伴う
彼はその{netabare}“自己犠牲による代償”を見て見ないフリしながら{/netabare}生きてきたのだ
海老名さんと戸部の問題を例にとってもわかる
心無い告白なのかもしれないがヒッキーがフラれたという事実は消えない…
昔、告白にトラウマのあるヒッキーがこの選択を決断することがどれだけ辛いことか僕にはよくわかる(詳細は内緒でw)
感情は理性でどうにかなる問題ではない…
従って、彼はわからないフリ、見ないフリをしていたつもりでも本当は心のどこかで少なからず傷ついているのだ
そして大切なのは…
{netabare}“今までは”これで良かった(正確には悪くはない){/netabare}ということだ
ボッチだった彼のやり方で傷つくのは自分だけだったからだ
しかし、彼はもう一人じゃない
誰かに関わった人間というのは存在するだけで無自覚に誰かを傷つけている
今回で言えば彼が傷つくのを見て、周りの人が傷ついているということである
誰かが傷ついてくれるのは大切に思われているからこそだということを忘れてはならない
また、反対に自分(ヒッキー)の事で傷ついてくれる他者をヒッキーが大切に思うというのは至極自然なことなのである
この問題を通して彼はそのことを自覚し、自分が一人じゃないと実感したのだと僕は思う
しかし、実際問題今まで{netabare}“(自分以外の)誰も傷つかなかった方法”{/netabare}をそう簡単には変えられない
それが彼の生き方だからである
だから彼はきっとこれからも同じことを繰り返すのだろう
ただ一つ違うのは…
{netabare}周りの人間に認識されないよう行動する{/netabare}ということ
これまで自分が『問題にしない限り問題にならなかった』ということは
恐らく今度は{netabare}他人が問題にしない(問題として認識されない)限り問題にならない{/netabare}という考え方に至るのだろう…
そう、我々が知らないだけで世の中はそんなに綺麗事ばかりで成り立っている訳ではない…
場合によっては彼のような存在(解決策)が必要なこともあるのだ
そして、{netabare}いつもどこか皆が知らないところで“犠牲”になっている人がいる{/netabare}ことを忘れてはならない
海老名さんと戸部の問題もまた然りである
もし僕がヒッキーの立場ならわざわざ皆がいる前でフラれたりはしない
ヒッキーの方法でやると決めた瞬間から…
{netabare}まず、女子を装い名前を書かずに
「戸部さんに大事なお話があるので竹林の道に来てもらえますか?
恥ずかしいのでこっそり来てくださいね」と書いて戸部に拾ってもらう
あとは海老名さんを呼び出して戸部には目撃者になってもらう
そしてヒッキーの方法を決行し、フラれた後は海老名さんに
「実は友達(ここは嘘でも可w)も海老名さんのことが気になっているみたいで
この告白がバレると友達との関係が壊れるかもしれないから黙ってて欲しい」と言えば任務完了!(笑)
戸部からすると告白する前にフラれて、もしかしたら自分が当事者だったかもしれないと思い
なおかつ抜け駆けして告白してしまうぐらい自分と同じ人を好きだった僕のことを
皆に言いふらしたりはできないだろう…たぶん(汗)
もちろん海老名さんは告白が本気じゃないとわかっているだろうから誰にも言わないはず…
そして後日、再び戸部に
「すみません、実は人伝で戸部さんに好きな人がいるって聞いてショックで竹林に行けませんでした(泣)
お話はやっぱり忘れてください!」と書いた手紙を拾ってもらえば
当事者以外誰にも知られることなく問題は解決する
これなら自己犠牲を誰にも知られないからあんな問題は起きないだろう
誰も傷つかず誰も不快な思いをさせたくないなら“知られないという手段”にもっと策を講じるべきなのだ{/netabare}
恐らくヒッキーは心のどこかで{netabare}犠牲になっている自分を誰かに知ってもらいたくて
可哀想とかヒッキーを悪者に仕立てあげて申し訳ないと感じて欲しかったのだろう{/netabare}
つまり、ぼっちのささやかな“主張”なのである(笑)
そして、恐らく予想に反した反応に戸惑い、これは“間違い”だったのだと気づいたのだ
生徒会長選挙のときはこの失敗から学んだのか
隠れてアカウント操作をやっていたみたいだから多分これが“正解の一つ”なのだろう{/netabare}
◇変化に伴う責任と恐怖
{netabare}ここでまず注目すべき人物は…{netabare}シナジー効果が大好きな玉縄ww{/netabare}
彼は何かを変える(0から1を作る場合も含む)ときに背負わなければならない“責任”を皆で分散しよう思っていた
なぜなら{netabare}問題が起きたときに責任をとる自信がないから{/netabare}
そう、オリン○ックの新国立競技場やエンブレムのように…(笑)
しかし、彼は一応生徒会長で皆の意見をまとめる立場でなくてはならない
そこで皆の活動が進んでいるようにみえるよう
何一つ行動は起こさないものの曖昧な言葉で話した気になり、わかった気になるという手段をとった
一見このやり方は{netabare}“将来”が今より悪くなることはない{/netabare}と感じてしまうのかもしれない
ただし、時間という制約がつくと自分たちの考えが自分たちの首を絞めることになり
数人でやった企画よりも人数を増やして行った方がクオリティが低くなるという恐ろしさを孕むのだ
この問題を通して{netabare}責任逃れのための協力ほど意味の無いものはない{/netabare}ということを感じた
人は皆{netabare}“変化”{/netabare}を恐れている
“現状維持という曖昧な状態”でも
“安定”だと“錯覚”していれば人は好んで
{netabare}選ばないという選択肢…
決めないという決定…
変わらないという変化{/netabare}を望んでしまう
これは群れでの行動を前提とする生物が対立しないよう目的から決めていこうとする考え方と
現在の環境にただひたすら順応し、変化(=今にそぐわないもの)を排除しようとする生物学的根拠に基づくと思われる
そしてこの考え方は“人格”に関しても同じようなことが言える
ここで注目すべき人物は…{netabare}“皆の”葉山隼人{/netabare}である
彼は皆が思い描いているような人物になろうと自分を演じている
誰にでも優しく誰のものにもならないことが“彼らしさ”
だから彼は何も、誰も選ばないのが一番良い方法だと考えている
○○らしさとは{netabare}あくまで他人が決めた偶像で、世間では不変なもの{/netabare}として認識されている
この誤った周りの認識が彼を苦しめているのだ
自分らしさという誰かが規定した自分が壊れる(変わる)ことで嫌われることを恐れている葉山にとって
自ら嫌われる手段を迷わず選べるヒッキーが嫌いと言うのは
本当にヒッキーが嫌いという訳ではなく
ヒッキーに対する{netabare}妬みや羨ましさ…{/netabare}
ヒッキーのように{netabare}嫌われる勇気がない自分に対する怒りや悔しさ{/netabare}を感じているのだろう
また、両者とも自分の選択が“自己満足”だという点では同じで
葉山は自分と同じ一面をもつヒッキーを嫌いと言うことで自分が変わるつもりはないが
今の自分自身をささやかながら“否定”しているのではないかと僕は感じた{/netabare}
◇人間関係における正解と間違い
{netabare}ここで注目すべきは…{netabare}葉山グループとヒッキーグループの違い{/netabare}
葉山グループは、大事だから…失いたくないから
誰かへの好意に見てみないフリをし、自分たちに嘘をつき続け、なれ合いという“偽物”を得ている
今の関係が壊れると自分の居場所がなくなってしまうのではないかと危惧し
皆が一定の距離以上は踏み込まないようにしている
彼らは今の関係を壊したくないから言いたいことが言えないままなのである
昔のヒッキーは「その程度で壊れてしまうような友情ならいらない」と言った
しかし、友情というのは実際どれも所詮その程度なのだ
なぜなら家族と違い、友人とは一緒に過ごしてきた時間が絶対的に不足しているからである
重要なのはそこではない
ヒッキーたちが最後に求めようとした“本物”
これを求めようとするかどうかが二つのグループでは大きく異なり
これこそが“人間関係における正解”だと僕は思っている
失ったものは決して戻らない…
突き詰めてしまえばもしかすると何も手に入らないかもしれない…
それでも彼ら(ヒッキーたち)はわからないことがひどく怖いから
最終的に{netabare}わかりあおうとする選択{/netabare}を選んだ
ヒッキーが言ったあの言葉…
「完全に理解したいだなんて酷く独善的で独裁的で傲慢な願いだ
そんな願望を抱いている自分が気持ち悪くて仕方がない
だけどもしもお互いがそう思えるのなら…
その醜い自己満足を押しつけ合い許容できる関係性が存在するなら…
そんなこと絶対にできないのは知っている…
そんなものに手が届かないのもわかっている…」
この言葉は今までのような単なるネガティブな発言ではなく
{netabare}ないかもしれないものでも欲しいという理屈抜きの願望{/netabare}が込められていて
{netabare}“何でも知っている自意識の化け物”{/netabare}がとても人間らしく変わった瞬間を見ることができた
つまり、人間関係に関して言うならば
本当の間違いとは…
{netabare}間違いを恐れて何もしない{/netabare}ことなのかもしれない{/netabare}
ただし、ここで注意しなければならないのが
{netabare}わかりあいたいという自己満足{/netabare}に陥ることである
人の気持ちなんてわからなくて当たり前
だからこそわかりあおうとする行為は間違っていない
しかし、これはお互いがそう思っておらず一方通行だと問題となり得る…
例を挙げるなら女性が言う「私たちはこれからもずっと一緒だよ」という意思確認は
一方がそう思ってないと脅迫になりかねないのだ
実は僕も昔、この間違いに陥っていたことに気づいていなかった
(↓一応断っておきますがこれは前の話なので今はもう大丈夫ですよ!汗)ww
{netabare}
僕にとって理想の人間関係とは…
{netabare}今の関係のままじゃ嫌だと思えるような{/netabare}関係であった
だから返信が帰ってこないことに対し最初はイラ立ち
「どうして何も言わないで無視するのか」とか
「言わないとこっちが勝手に嫌なことを色々と想像してしまって誤解を生むから
何かしらちゃんと言わないとわからないよ」とか
「興味がないから適当に返事してるんだね」とか言ってしまっていた
そしてその人は時々僕に「これからも気長にお付き合いくださいね」と書いてきて
定期的に文章で「一応私たちはつながってますよ」と契約を更新するような完全に“作業”だった
僕はそんな希薄な人間関係なら縁を切った方が絶対にお互いのためだと思っていて
この人がこれからこういう問題で困らないようにこの人の考え方をどうにかして変えてあげたいと“使命感”さえもっていた
そう、これは完全に僕の思い上がりで余計なお世話なのだ!!
その人にとってはそれが人間関係でそれ以上でもそれ以下でもない
その人にとって僕自身がそういう仲でいいと思う相手でそれに良し悪しはないのだ
友達にも様々な度合いがあり、無関心でも友達という分類に属する相手が
その人には存在していたというだけの話だったのだ
これに気づいたとき、変な思い違いをしていた僕はとても恥ずかしくなった
また、「言わないとわからない」と言っている時点で
“言ったらわかるという傲慢”を押し付け
さらに、その程度の関係でしかないと自分で認めてしまっていることに気づいていなかったのだ
従って、問題だったのはその人自身ではなく
{netabare}そういう人を僕が認められるかどうか{/netabare}なのだ
実際僕はその人が自分には合わないかもと感じつつ、とりあえず彼女のマネをしてみた!
すると不思議と今まで感じていたイラ立ちもフッと消えどうでも良くなった
“無関心”ってこんなに楽なのかと…
ただし、僕は楽だからと言ってこれを皆に適応するつもりは全くない!!
なぜなら人付き合いとは面倒くさくて大変だからこそ面白いし
(言葉で確かめ合わない)絆を感じたときに安心できるからである
生まれ育った環境が違うと考え方が大きく食い違うことはよくある
今思うと、それをちゃんと理解する良いきかっけになったのかもしれない…
世の中には僕が知らないタイプの人間がまだ沢山いるのだということを
考えさせられる出来事となった…{/netabare}
この作品で忘れてはならないキャラクターが実はまだもう一人いる
それは…{netabare}平塚先生{/netabare}
彼女の言葉は僕の心に凄く響いたので3つほど紹介しておく
(もしかすると「そんなの当たり前だろ」とか
「いや、それはもっと経験を積むと答えが変わるんだよ」と思う方が多いかもしれませんが
僕はまだ20年ちょっとの人生経験しか積んでいないのでそこはお許しください汗)
○{netabare}「歩いている途中は進んだ距離を振り返らないものだ」
僕はこの言葉を聞いたときに
歩みを止めたときにしかわからないこともあるのだ言うことを教わった気がする
敢えて歩みを止めることも時には必要なのかもしれない{/netabare}
○{netabare}「考えるときは考えるべきポイント間違えないことだ」
これは実は僕の座右の銘に近い言葉で
僕は視野が狭いのが本当に嫌いで物事を捉えるときに
一つの視点でしか見られない人間にはなりたくないと常日頃感じている
そして視野を広げるためには無駄だと思えるような情報でも吸収する必要があると僕は思っている
僕にとって{netabare}知らないというのが一番怖くて自分の考え方を狭めてしまう{/netabare}ものなのだ
だから平塚先生の考えるべきポイントを間違えないというのは
色々な視点で考えられることが前提でポイントを見極める力も必要なのだと教わった気がする{/netabare}
○{netabare}「お互いがお互いのことを思えばこそ手に入らないものがある
けれどそれは悲しむべきことじゃない
君たちにとっては今この時間が全てのように感じるだろう
だが決してそんなことはない…この時間が全てじゃないのだ」
僕は今まで何か上手くいかなかったときは
その時点で悲しみや辛さという感情を抱き
次につなげようという気持ちをもつことで完結させてしまっていたが
実はその悲しみや辛さというのは後々別の問題で活かすことができ
必ずしもその時に全てを清算せず、ときに引きずることも必要なのだと教えてくれた気がする{/netabare}
さて、ここまで作品に登場する様々な問題を取り上げ
自分なりの解釈を踏まえ語ってきたが実はまだ肝心なところに触れていない←えっ、まだあるの!?笑
そう、最終話最後のシーンの三人のやり取りである
ここに関しては書くとき非常に悩んだ
皆の言葉が全て曖昧で、皆が何かを知っている前提で話が進んでいるため
実際に彼らの立場に立って考えてみないとどう解釈して良いのかわからなかったからだ
しかし、ようやく自分なりに納得できる答えを見つけた!
(単純にまとまって考える時間ができたからですww)
由比ヶ浜が今の関係を崩すようなことを言い出したのには理由がある
{netabare}
しかしその前に…前提として知っておいて欲しいポイントが3つある
○1つ目は、{netabare}今のままではいつかどちらかがヒッキーに告白してどちらかが悲しむこと{/netabare}
○2つ目は、{netabare}彼女たちはお互いに相手には幸せになって欲しいと心から思っていること←現実だとあり得ないかもしれないですねww{/netabare}
○3つめは、{netabare}でも今の自分の気持ちに嘘をつき続ける限り彼らの求める“本物の関係”は一生得られないということ{/netabare}
これを踏まえて…由比ヶ浜は二つの選択肢を雪ノ下に与えることで“わざと”揺さぶりをかけた
□今の三角関係を続けない場合→勝負に勝ったら全部貰う
□今の三角関係を続ける場合→誰も傷つかない
さらに由比ヶ浜は、「今のままの関係を続けた方が雪ノ下にとって幸せのなのではないか」と
前者を推し、どちらもヒッキーに告白しないという協定を結ばせようとする
これは自分自身をもたない雪ノ下に自分をもたせるための由比ヶ浜なりの“試練”なのだと思う
そして、実は由比ヶ浜の“本当の目的”は別にあった
由比ヶ浜の本心は、
{netabare}雪ノ下に“今の関係を続けない”という選択肢を自ら選び、
ヒッキーと結ばれて幸せになって欲しかったのだ{/netabare}
そのために由比ヶ浜は…
自分の言葉に流されて今の関係を続けようとするかもしれない雪ノ下を
“ヒッキーが絶対止めてくれると確信”していた上であんな提案をしたのである
由比ヶ浜は雪ノ下に対して劣等感をもっているが
積極性に関しては自分の方が上だとわかっていた
だからもし自分がヒッキーに積極的にアプローチして結ばれたとしても
全てわかったうえで行動しているから何かズルいし
劣等感から自分はヒッキーに相応しいのかと悩んでしまい
付き合っても心から喜べないためこうするのが一番良い方法だと彼女なりに考えていたのだろう
また、もし“今の関係を続けるのは間違っている”とヒッキーにとめられることなく
今までの雪ノ下ではない生まれ変わった雪ノ下として
自分で“今の関係を続けない”と選択するぐらいヒッキーのことを好きなら彼女も諦めがつくと考えたのではないだろうか…
そして、ヒッキーはこれら全てを理解したうえで由比ヶ浜の思惑にのって
“今の関係を続けるのは間違っている”と言ったのだ!
ただし、ここからがヒッキーのカッコイイところである
こうやって雪ノ下に“今の関係を続けるのは間違っている”と決断させる由比ヶ浜のやり方は
本人の本当の意思ではなく、由比ヶ浜が誘導してしまっているのだと言い切った!
つまり、そうやって手に入れた関係は“本物”じゃないと…
雪ノ下もヒッキーに言われてそのことに気づいたから
「私の気持ちを勝手に決めないで」と言ったのだろう…
また、それだけでなくあれだけ自分を犠牲にしてきて
かつて最も現状維持を望んでいたヒッキーは
由比ヶ浜がそうやって嫌な立ち回りをして
自ら犠牲になる必要はないということも暗に伝えたかったのだ!
{netabare}悩んで苦しんであがいて間違った結果
今の関係が崩れても“本物”が欲しいと思える{/netabare}ようになったヒッキーは本当に成長したと僕は思う
改めて一通り考えてみて
もしかすると由比ヶ浜はヒッキーのその成長さえもどこか予想・期待してあの問いを選んだのではないだろうかと気づかされた…
つまり彼女はヒッキーが“今の関係を続けるのは間違っている”と言いつつ
さらに自分(由比ヶ浜)のこの辛さをヒッキーがわかってくれ、
何か言ってくれるのではないかと期待していたのではないかということだ
ヒッキーが「由比ヶ浜は、たぶん間違えない。彼女だけはずっと正しい答えを見ていた気がする」
という言葉からもそれがわかるだろう…
つまり最後のシーンに関しては
一見、由比ヶ浜が悪い結末に誘導しようとして失敗したように見えるが
完全に由比ヶ浜の思惑通りに物事が進んでいたのだ!
これは、ヒッキーや雪ノ下の成長を傍でずっと見届けていて
彼らを信頼し、こういう結末になるとわかっていたからこそ
あの問い『これからどうしよっか?』という質問を投げかけるという答えに至ることができた
そう、優しくていつも周りの目ばかり気にして何も行動できなかったのに
あんな行動を起こせるようになった由比ヶ浜もまた成長しているのである
そうやって彼らの青春ラブコメは間違いながら進み成長していくのだろう…
正直最終話は由比ヶ浜がこれほどまでに人の心理を読み
人の気持ちを考えるようなキャラだったことに驚きを感じ、思わず感心してしまった!
もしこれがセンター試験に出たら迷わず捨てます!!
なぜなら{netabare}心理描写が複雑すぎて行間を読んでもわからないから(笑){/netabare}{/netabare}
は~い、ということで…
そもそもセンター試験の小説の点数がいつも悪かった僕の格好つけた言い訳はスルーしてもらって(笑)
このアニメは由比ヶ浜のお母さんとサイゼ○アでデートしt…じゃなくて←サ○ゼはあり得ないと言われてヒッキーと同じ気持ちでしたww
“観覧車のようにゆっくりと同じところをまわる三角関係”は間違っていて
本物を手に入れるためには“失う覚悟”が必要なのだと感じさせてくれるアニメなので
興味がある方はぜひ一度観てみてはいかがでしょうか?٩(๑•̀ω•́๑)و
P.S.
誰か僕と一緒に{netabare}フンボルトペンギンになってくれませんか?←まさかのプロポーズww{/netabare}{/netabare}