STONE さんの感想・評価

3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

クロエ、バゼットの登場で広がった世界観

　原作は未読。
　前半はイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの分身とも言うべき
クロエ・フォン・アインツベルンを巡る問題が主軸。
　新キャラであるクロエだが、その自由奔放な性格はイリヤとは正反対という印象だが、
イリヤのある種の願望が形を成した存在とも言えそう。
　テレビシリーズ放映時、「Fate/stay night」に関してディーン版放映から時が経ち、
ufotable版放映前だったので失念していたが、クロエのビジュアルイメージってエミヤだったのね。
　褐色の肌の色もそういうことなのだろうけど、加えて色白のイリヤと対照的でもあり、
なかなかいいキャラクターデザインじゃないかと。
　ただ劇中ではイリヤとクロエを間違えたり、双子かと思ったりするが、どう見てもそこまで
似ていないような。

　後半はバゼット・フラガ・マクレミッツとのバトルが主軸だが、バゼットの人間離れした
強さは本作におけるラスボスに相応しいもの。
　この作品、本家である「Fate/stay night」にない日常要素やギャグ要素を盛り込み
ながらも、ちゃんとバトルにも力を入れているのが嬉しいところで、このバゼットとのバトル
シーンは見応えあり。

　全体的には1期よりシリアス要素が薄めになって、その分ギャグ、百合、ロリが強めになった
感じ。この百合、ロリ成分に関してはクロエの登場が大きいみたい。
　一方、ギャグ要素に関してはイリヤのクラスメイトの存在が大きく、特に嶽間沢 龍子の
お馬鹿っぷりは外せない。

　このシリーズ「Fate/stay night」のスピンオフではあるが、1期はそれ自体で作品として
成立している感が強かったのに対して、本作はFate感?が強まった印象があり、良く言えば
「Fate/stay night」既知ならより楽しめる、悪く言えば「Fate/stay night」未知なら
判らない部分が生じてきそうな印象。
　それにしても聖杯戦争のないこの時間軸ではアインツベルン家って凄くマイナーな存在
なのね。

　シリアス路線では8枚目のクラスカードの存在、日常部分では海での誕生会などやり残した
部分は多々あり、その辺は3期に期待といったところかな。