コンビーフ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
非常に凝った作品
【良い点】
・世界観
・描写
・音楽
・作画
【悪い点】
・大人向け
・ストーリー
今敏監督の最後のアニメーション映画作品。
今敏監督らしい作品で、独特な世界観とその描写を醸し出している。
ストーリーは、夢を映像化してその中に入る機械「DCミニ」が盗まれたことから始まる。簡単に言うと、現実と夢を行き来して問題を解決していく話だ。
パプリカを林原めぐみさんが演じているため、個人的には好感を持てた。パプリカ自体、魅力あるキャラだったので余計それを引き立たせた気がする。また、モブの赤ちゃんにこおろぎさとみを使用するなど、まるで某幼稚園児アニメを彷彿させた。
音楽は平沢進。これまた独特のリズムで一層パプリカの世界観を表現していたと思う。申し分ない出来だ。
作画も素晴らしい。キャラもそうだが、物がよく動くといった感じだ。パレードを行うロボットや人形が動くシーンは狂気じみているものの、どこか魅力を感じる場面でもあったに違いない。
ストーリーは難しいというより、わけわからないといったほうが良いかもしれない。しかし、それがこの作品のいいところだと思う。このわけわからなさがちょうどよく、そこへ作画や音楽などが合わさり、わけわからない世界へと視聴者を引きずり込むのだ。だから、彼らのほとんどが時間を忘れて見ていたと思う。
最後に、あにこれで69点(現時点)と出しているものの、正直もっと評価は高いはずだ。(あの超映画批評でさえ、75点なのだから)
それは単に、このあにこれβにおいて、「世界観の評価」がないからだということにしておきたい。