ふの人 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
六畳間には収まらない物語
地縛霊に魔法少女、地底人、宇宙人と様々な属性を持ったキャラが一挙に登場するので、
ごてごてした節操の無い内容になってしまうんじゃないかと1話当初では思っていたのですが、
お互いのキャラクター性それぞれが全く被ることのないように設定されていたので、
むしろ豪華というかとても華々しい物語として見ることが出来ました。
作中では各キャラクターにまんべんなくスポットが充てられていて、
物語の構成としては非常にテンポよく見進めることが出来る良いアレンジの効き方でした。
キャラクターを見ていてふと気になったのは、街へ出かける際などの私服のコーディネートでした。
どのキャラクター達のも実にそれらしくてまさに1粒で2度おいしい的な感じが良かったです。
あ、服装の話といえば主人公の孝太郎は入学早々学ランの中は青シャツという風貌でしたが、
物語としてのリアリティを出すのであれば、最初位はシャツを着ていてほしかったのが本音です。
(アニメでは如何ともしがたいので、原作の時点で少しそういうアクセントが欲しいものです。)
あと小説からそのまま台詞を引っ張ってきているからなのかもしれませんが、一々当人に向かって
「桜庭先輩」のような回りくどい言い回しをされるとアニメでは正直不自然極まりないです。
他の作品でもよく見られる現象なのですが、文字だけで状況を伝える媒体とは違うので
ストーリーを作るうえでもうちょっと気を配って欲しかったなぁというのが個人的な思いです。
しかしこの作品も最近たまにある新人声優でほぼ固めてくるというラインナップだったのですが、
そんな中でも大森日雅さんはゆりかの舌足らずなキャラクター感を見事に演じられていて
最初新人だとは全く気づきませんでした。
他の方々もみなさん堂々と演技されている印象を得たので、
これからも色々な作品でお耳にかかることができれば良いなぁと切に思います。
アパートを舞台にした作品というのはそれこそ過去にいくつもありましたが、
その手のジャンルの作品として今作はかなり異色めいたものでしたね。
もっと普通のリアルな日常系かと思っていたのですが、良い意味で裏切られた作品だったのでした。